The Beatles Lover No.5 ザ・ビートルズ・ラバー・ナンバー・ファイブ

人気ラジオ番組が、読んで楽しめるテキスト版になりました。

New! 番組パーソナリティ杉田裕のビートルズ・カバー・アルバム

 

ディープなファン目線、そしてサウンドメーカー目線でビートルズへの愛💖と共に楽曲を紹介していく人気ラジオ番組「The Beatles Lover No.5」。

杉田裕(JAYWALK)とサミー小川(メディアプロデューサー)がナビゲートします。

324回【2023年6月10日〜16日】の放送は、アルバム「ハード・デイズ・ナイト(A Hard Day’s Night)」をご紹介します。

 

 

【サミー】先日、那須に行きましたけど、ペニーレインという名前のパン屋さんとカフェが併設されているお店がありました。

【裕】ビートルズの曲名がついているお店?

【サミー】那須の方では有名なようです。お店はビートルズの世界。メンバーが上からお客さんの方を覗いていたりして、楽しい雰囲気でした。

【裕】オーナーの方が大好きなんでしょうね。

【サミー】休日ということもあって混んでいたので、並ぶのは止めて、宇都宮で餃子を食べようと思って移動したんです。そしたら宇都宮駅の近くにもそのお店があったんです。中は英国調な感じで、ビートルズがいろんなところにいて、楽しい雰囲気のお店でした。

【裕】ファンにとっては天国みたいなところですね。

【サミー】ジョンのソロの時代の曲がずっとかかっていて、「マザー(Mother)」や「ゴッド(God)」のような、自分にとっては重たーい曲が流れている中でハンバーグを食べるというのも不思議な感じでした。

【裕】それは複雑ですね。

【サミー】栃木県の方には何店舗かあるみたいです。全国にはそういったビートルズが溢れるお店が沢山あるんじゃないかと思います。

【裕】そうかもしれませんね。

【サミー】以前は札幌に頻繁に行ってましたけど、札幌駅の構内にPAULっていう名前のお店があって、改札を抜けると「今日もポールが歓迎してくれているな」なんて勝手に思ってました。

【裕】ポール・マッカートニーと関係あるんですか?

【サミー】全く関係ないフレンチベーカリーですね。勝手にポール・マッカートニーと関連付けてました(笑)。ところで、今週ご紹介する曲は?

【裕】アルバム「ハード・デイズ・ナイト」より「アイル・ビー・バック(I'll Be Back)」をご紹介します。そして、私、杉田裕がこのアルバムの中から今最も注目する曲をセレクトしてご紹介します。

 

サミー小川の今週の紹介曲は「アイル・ビー・バック(I'll Be Back)」

【サミー】B面の最後、6曲目になります。以前、ジョージが参加していたトラヴェリング・ウィルベリーズ(Traveling Wilburys)というバンドがありました。ジェフ・リン、ボブ・ディラン、トム・ペティ、ロイ・オービソンといった錚々たるメンバーが集まっていました。レーベルの関係で覆面バンドということになっていましたよね。1988年に最初のアルバムを出した後、1989年にロイ・オービソンが急死してしまいました。後釜としてデル・シャノンが噂されましたが、そのデル・シャノンも1990年に亡くなってしまうんです。そうした影響があったのでしょうか、「トラヴェリング・ウィルベリーズ Vol.1 」の次に出したアルバムは「Vol.3」だったんですね。

ところで、この「アイル・ビー・バック」は、デル・シャノンのコードを自分なりに変えて作ったとジョンは言っています。

【裕】その感じは良く分かりますね。

【サミー】ポールは、共作だけど主にジョンのアイデアで作ったと言っています。ポールの共作発言はここでも見られますね。この曲は、最初はワルツ(四分の三拍子)で演奏しました。「ザ・ビートルズ・アンソロジー1」に収録されていますので、聴いてみましょう。

 

 

【サミー】このワルツのバージョンですが、ジョンは” Too Hard To Sing”、難しくって歌えないよって言っています。

【裕】ワルツだと難しいという意味ですね。僕は好きですけど。

【サミー】僕は、やっぱり実際にリリースされたバージョンが良いなーって思います。

【裕】デル・シャノンの「悲しき街角」に似ないようにワルツにしたのかな?

【サミー】なるほど、そうかもしれませんね。この曲のフェードアウトが印象的ですよね。アルバムの最後に余韻を残す感じがとっても好きです。

 

杉田裕の今週の紹介曲は「ア・ハード・デイズ・ナイト(A Hard Day's Night)」

【サミー】アルバム収録曲の紹介は、これで一通り終わりました。ここで杉田裕さんに、アルバムの中で最も注目する曲をサウンドメーカー目線で選んでいただきたいと思います。

【裕】もちろんタイトル曲の「ア・ハード・デイズ・ナイト」です。この時期から4トラックレコーディングになってますよね。初期のビートルズの傑作アルバムと言えます。

【サミー】僕もそう思います。

【裕】ジョンが生き生きしていて、彼の曲が10曲も入っています。完成度が高いですよね。サウンド的にも、ドラム、ベース、ギター2本というバンド形態ですけど、リズムにはカウベルやボンゴのようなパーカッションをダビングして入れるなど、音の幅がグッと広がりました。僕は改めて最高傑作だなって感じています。最高って言ってはいけないかな…?

【サミー】いえいえ、ビートルズには最高傑作はいくつもあるんです(笑)。

【裕】自由自在に録音して。乗りに乗っていた。ジョンはたくさんの曲を書いて、歌も冴えている。

【サミー】ジョンが輝いています。

【裕】この曲の間奏のギターとピアノのユニゾンですけど、アマチュアの時に16分(音符)のところがコピーできなかった。調べてみたらテープスピードを半分にして録音したそうです。この当時から研究してやっていたんだなって感心します。

【サミー】音質を変えようという意図もあったのでしょうかね?

【裕】音質も個性的に変化していますよね。この曲を聴くと昔を思い出します。自分も若かったなー、なんて!

 

目指せレノン=マッカートニー

【サミー】作曲家杉田裕と、作詞家サミー小川がレノン=マッカートニーを目指して曲を作り上げていくコーナーです。このコーナーから生まれた杉田さんの新しいオリジナル・アルバム「WALK of LIFE」から一曲ご紹介します。

【裕】今週は「ウ・ル・ト・ラbabe」をご紹介します。

【サミー】久しぶりに聴きますね。

【裕】これは曲作りからビートルズを意識した曲なんです。というのも、イントロのギターリフから始まって、メロディにはブルーノートを含めたブルース進行で入っていって、サビはポップに決める。これはビートルズの大得意なパターンなんですけど、それを模倣しました(笑)。

【サミー】なるほどねー(笑)。

【裕】サミーさんが皮肉の効いた歌詞をつけてくれた。

【サミー】これは曲先でした。いただいた曲はでたらめ英語で歌っていましたよね。その英語に引っ張られないように、メロディをひたすら覚えて、自分で歌いながら詞を書いていきました。突然、「ウ・ル・ト・ラbabe」っていうタイトルが浮かんで、そこからはワーっと一気に書けました。

【裕】そうなんですか。

【サミー】この詞は、よく読むと政治への皮肉めいたことが読み取れる内容になっています。

【裕】初めて聞いた方は、感じるかどうか分かりませんけど、そんな内容も含まれていますね。

【裕】この曲はギターサウンドなんですけど、サンプリングを使って全部自分でやったんです。光康くんや二三男さん、青木将くんが入ってくれたら、違うスタイルになったでしょう。

【サミー】ギタリスト特有の感じではなくて、カチッとした感じに仕上がっていますよね。

 

ビートルズ・カバーズのコーナー

【サミー】ビートルズ曲の個性的なカバーご紹介するビートルズ・カバーズのコーナーです。杉田裕さんのアルバム「MOSO THE BEATLES」から一曲ご紹介します。

【裕】今週は「オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ」をご紹介します。これはめっちゃ明るい曲ですよね。それを暗ーい悲しーい曲にしちゃいました。原曲は、市場で働くデズモンドと歌手のモーリーが結婚して幸せという内容なんです。幸せな人生は、それはそれで良いんですけど、単にそれだけで終わっちゃうのはどうなんだろう、いろんなことがあってこその人生かなって思うんです。明るいことがある反面、暗いこともあって良いんじゃないかなっていうのを妄想しつつ作ったんです。その時の妄想では、モーリーに逃げられちゃったっていう話にしたと思うんです(笑)。

【サミー】そうでしたね(笑)。

【裕】以前、ゲストに来ていただいた音楽プロデューサーの川原伸司さんに聴いていただいたんですけど、インディーズだからこそこういう企画ができるんですねって。大手レーベルのリリースだったら絶対にNGですよねっておっしゃってました。「私の制作したイエローサブマリン音頭も、今となっては絶対に通らない企画だと思います」ですって。それと、川原さんもメジャーの曲をマイナーにするトライをしたことがあるそうです。

【サミー】「イエローサブマリン音頭」は日本語歌詞にしてますからねー。

【裕】悲しい「オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ」は割と気に入ってます。

 

夏のレジャーで聴きたいビートルズ曲のリクエスト大募集!

この夏、海や山で聴きたいビートルズ曲のリクエストを募集しています。

・海:⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎

・山:⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎

こんな感じで曲名を書いて、以下の方法でお寄せください。その理由も書いていただけると嬉しいな。

◾️メール:アドレスは radio@no5music.jp  メールタイトルは「夏のリクエスト曲」と書いてお送りください。

◾️テキスト版ブログ(ameblo):このブログのコメント欄に書き込んでください。

◾️Twitter:https://twitter.com/beatles_no 番組のTwitterページの先頭にリクエスト募集告知を掲載しますので、コメント欄に書き込んでください。

◾️FACEBOOKとInstagram:リクエスト募集のお知らせを投稿しますので、コメント欄に書き込んでください。

 

エンディングテーマは杉田裕の「絶望してる暇はない」