The Beatles Lover No.5

 

ディープなファン目線、そしてサウンドメーカー目線で

ビートルズへの愛💖と共に楽曲を紹介していく

The Beatles Lover No.5。

 

杉田裕(JAYWALK)と

サミー小川(メディアプロデューサー)が

ナビゲートします。

 

275回【2022年7月2日~7月8日】の放送は

「アビイ・ロード」のB面を紹介します。

 

今週もゲストに広田寛治さんをお迎えしています。

 

 

【サミー】映像作品Get BackのDVD/Blu-rayがいよいよ発売されるようですけど・・・発売日は7月13日というアナウンスになっています。

【裕】4月に出る予定でしたよね?

【サミー】4月発売で予約も始まっていたのに、何らかの理由で延期になった。理由は一切公表されていません・・・買いますか??

【裕】買おうかな・・・

【サミー】blu-rayディスク3枚組で希望小売価格1万6500円ほど・・・。

【裕】結構な額ですね・・・

【サミー】一生懸命貯金をしたいと思いますw。

 

【裕】さて、今週は「アビイ・ロード」B面のメドレーから、「ポリシーン・パン」「シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー」と、「ゴールデン・スランバー」「キャリー・ザット・ウェイト」「ジ・エンド」「ハー・マジェスティ」をお送りします。

 

【サミー】では今週もどちらが担当するかジャンケンで決めよう。ジャンケンポン!あ”ー負けたー。

【裕】では前半部分を杉田裕が、後半部分をサミー小川がご紹介します。

 

 

杉田裕の今週の紹介曲は「ポリシーン・パン(Polythene Pam)」「シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー(She Came In Through The Bathroom Window)」

【裕】ジョンの曲とポールの曲をメドレーで演奏している作品。二人の曲を見事に合体させました。

ジョンのアコースティック・ギターのノリが素晴らしい。ジョージのスライドっぽいギターがカッコ良く入ってくる。ポールのうねるようなベース、リンゴのタムを多用したリズム・パターン、コーラスも素晴らしい。バンドとしての完成度の高さを感じます。

あと、気持ちの入れ方・・・バラバラになったと言われてるけど、演奏となるとガシッと固まる。プロだなー。

【サミー】ビートルズはみんながまとまると良いんだなー。一人一人がやっているとバラバラな感じになっちゃう。

【裕】ジョンはリンゴのドラムが気に入らなかったみたい。撮り直したかったけど帰っちゃった。。。そこでポールとリンゴはオーバーダブでドラムを差し替えた。まだクリックを使ってなかった時代に、演奏をしっかり聴いてノリを出しているのが素晴らしい。

サミー小川の今週の一曲は「ゴールデン・スランバー(Golden Slumbers)」「キャリー・ザット・ウェイト(Carry That Weight)」「ジ・エンド(The End)」「ハー・マジェスティ(Her Majesty)」

【サミー】カルガモ、いるじゃないですか。

【裕】いますねー。

【サミー】皇居のあたりで親子が引っ越す姿が話題になりますけど、だいたい5月から7月頃に親鳥に雛鳥がくっついて仲良く歩く姿が見られます。

雛鳥は最初に見たものを親と認識するそうで、これを刷り込み、英語で”Inprinting”と言います。私にとって「アビイ・ロード」B面のメドレーは最高のものという刷り込みができてしまっていて、これに出会ってからは何を聴いてもこれ以上のものはないと思うようになっちゃいました。

 

このメドレーは曲も良いけど、詞も良いんです。中学生の頃、感動した記憶があります。

“Boy You’re Gonna Carry That Weight”・・・「重荷を背負って生きていくんだよ」というニュアンスですけど、これを真に受けて、これからの人生をどう生きていくのか真剣に考えちゃいました。

また、”The Love You Take/Is Equal To The Love You Make”・・・「受け取る愛は与える愛と同じだけだよ」にも感動しました。

ポールはシェイクスピアの真似をして対句を書いたと言っています。こんなことを言っては失礼かもしれませんが、ポールにしてはすごい詞だと思いますww。

これに対してジョンの詞は絵画的・・・ジョージ・マーティンは「ジョンは言葉のサルバドール・ダリだ」と言ったそうですが、作風の違いがありますね。

また、ジョージ・マーティンはこのメドレーを「ロックがクラシックの形式でも十分に成り立つまたとない事例だ」とも言っています。

とにかく私にとってこのメドレーは最高のものと刷り込まれていて、論評できませんです、ハイ。

 

 

 

「今週のビートルズ・ラバー」広田寛治さんが、ポール・マッカートニーの素顔に迫ります

ゲストを迎えてビートルズ愛を語っていただく「今週のビートルズ・ラバー」のコーナー。今週もゲストは、広田寛治さんです。

 

【サミー】広田さんは、映像作品「Get Back」に出てくる主要人物8人にお会いになった経験があるので、これらの人々と「「Get Back」」との関連などについてお聞かせください。今週お話いただけるのは?

【広田】ポール・マッカートニーです。「Get Back」の主役。そしてリンダについてもお話ししたいと思います。ポールとリンダはジョンとヨーコと同じように常に一緒にいます。だから離して語ることはできません。

ポールには6回ほど会っていますが、今日は2つのエピソードをお話ししたいと思います。

 

【広田】1993年にオーストラリアのパースから始まった2回目のニュー・ワールド・ツアーの前日に記者会見がありました。日本の記者会見と違って自由な雰囲気。野球場だったんですけど、外野の方まで歩いていたんですね。そしたら、なんとポールとリンダもフィールドに出てきてウロウロし始めました。二人のところを邪魔するのも悪いと思いながらも、少しづつ近付いて行ったら彼らも気付いてくれて、とても優しい感じでニコニコしてくれました。二人に日本から来たと言ったら、二人の方からサインしてくれて、とてもフレンドリーな雰囲気でした。

ジョージやリンゴ、ヨーコと会った印象は、みんなフレンドリーだけどバリアを感じた。でもポールとリンダは無防備というか二人の愛がこちらに移って来るような、そんな優しさのあるカップルでした。

「Get Back」にポールが早く来て若いスタッフに作曲を教えているシーンがありましたが、誰彼なく音楽を聞いてくれる人なら友達になっちゃう。音楽的には厳しいけど、人間的には優しさのある人だと感じました。

【広田】ポールはリバプールに芸術大学を作る運動をしていましたが、その一環として日本で食事会がありました。これも1993年だったと思います。この時は、子供達・・・メアリーとステラが会場の下見に来てチェックしていました。リンダの意を受けてポールに粗相のないようにしていた。「Get Back」でもリンダはポールを守っていましたが、ソロ活動でもそれが続いていた。ポールはそれが分かっていてリンダにお任せしていたし、リンダはポールに害が及ばないようにチェックしていた。そしてリンダ亡き後は子供たちがポールを守っている。この時を振り返ってみると、リンダが子供たちに教えたことが分かります。「Get Back」でヘザーがみんなと遊んでいた時から始まって、ポールが家族を大事にする素晴らしさを感じます。

【サミー】リンダが亡くなった後は、後の奥さんではなく子供たちがその役目を担った。

【広田】変な奥さんがいた時は、娘たちがそれを追い出し・・・この方は良いですよと紹介し・・・w。

【サミー】お父さん、私たちより年下はやめてよと言い・・・w

 

【広田】そんなポールとリンダのアツアツぶりが話の全てですので、「トゥー・オブ・アス」を聞いていただきたいと思います。

 

 

 

エンディングテーマは「絶望してる暇はない」