「サイモン&ガーファンクル」(以下「S&G」と言います)は、主として1960年代に活躍した、ポール・サイモンアート・ガーファンクルの二人組のフォーク・デュオです。1964年に結成し1970年にその活動を停止するまで、数多くのヒット曲を世に送り出し、「サウンド・オブ・サイレンス」、「ミセス・ロビンソン」、「明日に架ける橋」 などは全米チャートで第1位を獲得しています。

 

 

 

 

 

 

 

 私は1956年生まれで、音楽に関しては奥手な少年だったので、ラジオから流れてくる以外はリアルタイムでS&Gの曲を聞いたことがありませんでした。大学生になって、ロック、クラシック、フォークを問わずいろいろな音楽を聴くようになってからも、S&Gについてはほんの数曲しか聞いたことがありませんでした。

 私は、若い頃から「THE ALFEE」(以下「アルフィー」と言います)が大好きです。彼らは、「メリー・アン」で大ブレイクする直前に「OVER DRIVE」という本を出しています(1982年:八曜社)。この本は、彼らがアイドルグループとしてデビューして大コケしてから、ヒット曲なしで日本武道館で大観客の前でライヴをするまでになったところまでの軌跡を語っている本です。私は、この本を読んで、アルフィーのルーツが、アルフィーのメンバーの「桜井賢(まさる)」さんが組んでいた「コンフィデンス」というフォークグループにあり、コンフィデンスがS&Gのカバーを得意としていたことを知りました。

 

 

 

 

 

 私は「そうか、アルフィーのアコースティックギターとハーモニーはS&Gの影響を受けているのか」と分かり(もちろんCSN&Yなどいろいろなバンドの影響を受けているのでしょうが)、S&Gの曲をもっと聞いてみたくなりました。さっそく近所の「貸しレコード屋」に行ってS&Gのアルバムを探してみたところ、「若き緑の日々」というベスト盤が目に留まりました。全11曲の収録曲を見てみると、どうやら彼らの代表曲を網羅しているようです。「これはいいや」と思い、すぐに借りてきてカセットテープにダビングしました。この音源はMP3の形式でデータ化して今も手元にあります。

 このアルバムは本当に良いアルバムで、その頃は毎日のように聞いていました。そのうち、どうやらアート・ガーファンクルは歌うだけで、作詞・作曲とアコースティックギターの演奏はほとんど全てポール・サイモンがやっていることが分かりました。そこで、ポール・サイモンのことがもっと知りたくて、S&Gを解散した後の彼のアルバム「Paul Simon」と「The Paul Simon Song Book」というアルバムを買いました。この2つのアルバムを聞いた私の正直な感想なのですが、「S&Gの時代の曲と比べると魅力がないなあ」と感じました。

 やはりS&Gの時代の曲はどの曲も良い曲に感じます。有名な曲はもちろん良いのですが、私は、この「若き緑の日々」というアルバムに収録されているOLD FRIENDS / BOOKENDS THEME」という曲が今でも好きです。歌詞の内容は、公園のベンチの端と端にまるでブックエンドのように座っている老人の一人が若い頃を回想する、という内容です(解釈が違っていたらすみません)。悲しい曲ですが、なにか心が安らぐ旋律が心に響きます。

 

 

 「オフコース」がまだ2人で活動していた頃に制作した「ワインの匂い」というアルバムがあります。その収録曲の中に「老人のつぶやき」という曲があり、この曲はやはり寂しい曲なのですが、S&Gの「OLD FRIENDS / BOOKENDS THEME」と同じテイストを持っていると今でも思っています。

 

 

 

※ Xに画像を投稿しました(2023.12.16)。

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