Vol.175【所ジョージの「洗濯脱水」というアルバム②】の続きです。
Vol.175でお話ししたとおり、所ジョージさんの「洗濯脱水」というアルバムは、まだアルフィーがブレイクする前の坂崎幸之助さんがプロデュースし、ほとんどの曲の編曲・演奏をしているアルバムです。
収録されている曲は、どれも一筋縄ではいかない曲ぞろいで、前回に引き続き個別にご紹介したいと思います
4 「西瓜」
この曲は、吉田拓郎さんが1972年にリリースし名盤と言われている「元気です」というアルバムに収録されていた「リンゴ」という曲のパロディです。
すこし脱線しますが、この「元気です」というアルバムのアコースティックギターは、名手と言われている「石川鷹彦」さんが演奏しているのですが、ある時手近にあったギターのネックが反っていて、割れたような音になっていたのを、石川鷹彦さんが「これはこれで面白いんじゃないの」と言って、そのまま弾いたところ、バチバチというような緊迫感のある演奏になって、独特の魅力を醸し出しています。
拓郎さんの「リンゴ」は親密な関係になった恋人の二人の情景を淡々と描いていますが、この「西瓜」という曲は、リンゴではなくスイカを一緒に食べる恋人二人の情景で、なにか女の人の行動が変なのです。「一つのスイカを君が二つに割る。大きいほうを渡されてもね。かじれないでしょ。食べるところが平らじゃきっかけがない」という歌詞は何なんでしょうね。
本当に、所ジョージさんという人は変な人です。
[西瓜]
[リンゴ 吉田拓郎]
5 「コンドコソ飛んで行く」
曲名から分かるとおり、この曲はサイモン&ガーファンクルの名曲「コンドルは飛んで行く」のパロディです。
原曲に似たトレモロによる哀愁を帯びた前奏から始まり、メロディ自体は淡々と進んでいくのですが、そこに乗っかっていく歌詞が変なのです。
中年のサラリーマンが主人公で、会社の金を横領してキャバレーなどで豪遊していたのですが、とうとうばれそうになり「あの清算がバレた時、今度こそ飛んで行く」とビクビクしている、という歌詞です。「コンドルは飛んで行く」から、どうやったらこんな曲ができるのか本当に理解を超えています。
坂崎さんは本当にギターがうまいですね(「あたりまえだよ」と言われそうですが)。チャランゴに似た音などどのように出しているのでしょうか(ウクレレかな?)。
[コンドコソ飛んで行く]
[コンドルは飛んで行く サイモン&ガーファンクル]
6 雪
この曲は1分弱の短い曲です。とても抒情的で美しい歌詞とメロディです。所ジョージさんはこのような曲も作れるのです。
だいぶ昔ですが、NHKBSでやっていた「フォークソング大全集」(だったかな?)という、坂崎幸之助さんがいろいろなゲストを呼んでナマで歌うという番組があったんですが、その番組に所ジョージさんが出演した時に、いつものように笑いを取りながら変な曲を歌っていたんですが、その最後に「春二番」という抒情的な曲を歌いました。歌い終わった後に、所ジョージさんはさかんにテレていて「俺、いい詩書くからなー」などと言っているのです。本当に不思議な人です。
[雪]
[坂崎幸之助&所ジョージ](「春二番」は8分30秒あたりから)
(以下次回→時期は未定)
