最近よく「LGBT」という言葉を耳にします。LGBTとは、レズビアン(Lesbian)、ゲイ(Gay)、バイセクシャル(Bisexual)の3つの性的志向と、トランスジェンダー(Transgender:自分の身体が自身の性同一性と一致しないこと)の頭文字を組み合わせた言葉で、特定の性的少数者を包括的に指す総称です。

 LGBTではない私が、なぜそのことをわざわざお話しするのか?ということです。

 黒柳徹子さんが司会を務める長寿トーク番組「徹子の部屋」という番組があります。先日、チャンネルを変えながらテレビを見ていたら、「美輪明宏」さん(以下「美輪さん」と言います)が徹子の部屋にゲストとして出演し2022年10月10日にオンエアされた分が放送されていました(LGBTへの理解を深めるための啓蒙番組の一部だったのかもしれません)。

 美輪さんは、シャンソン歌手や俳優など多面的に活躍してこられた才能あふれる方で、若い方にとっては、宮崎駿監督の「もののけ姫」で白い巨大な山犬「モロの君」の声を担当していた、と言えば分かりやすいでしょうか。

 

 

 

 美輪さんは同性愛者であり、そのことについては、美輪さんがまだ20才代の頃、ご自身で公表しておられます。

 徹子の部屋で美輪さんが述べられた、ある言葉に私は衝撃を受けました。その言葉とは以下のとおりです(多少表現が違っているかもしれません)。

 「ゲイだって言われて、散々糾弾されて首吊って死んだ人もいたし、それで亡くなった人の死に顔見た時に、こりゃ闘わなきゃいけないって思ったのね。何一つ物を盗んだわけでもない、殺したわけでもない。人が人を愛したことの何が悪いんだって。男が女を、女が女を、男が男を、年寄りが若者を、異国人同士が愛し合っても人間同士が愛し合うことに変わりはない。」

 美輪さんのこの言葉を聴いて私はハッとしました。「本当にそのとおりだ」と思いました。私の心の中に、差別とは言えませんが「LGBTの人たちはなにか得体が知れない」という思いがあったことは否めません。LGBTの人たちの中にも悪い人はいるでしょう。しかし、それは、LGBTではない人たちも同じことです。大事なのは「愛している」ということで、その対象が何であれ、誰かを、又は、何か(例えば、牧野富太郎博士にとっての植物とか)を「愛している」ということは、とても素晴らしいことだと気が付いたのです。

 このブログのVol.73【私が思っていること① 「人類」と「人間」について】に、願望を込めて、「人間とは、知性の力によって、他の生き物と共生し繫栄する存在である」と定義させていただきました。残念ながら、現実の世界はそうはなっていないようです(個人的意見です)。しかし、それでは何のために人類は存在しているのでしょうか。

 YouTubeなどでアップされている愛らしい映像があります。例えば、大きなハスキー犬を飼っている家に小さな子猫がやってきます。そうすると、そのハスキー犬がその子猫をとても可愛がるのです。犬と猫では「種」が違うのに、です。

 「独裁者」の演説でチャップリンが言っているように、また、「All You Need is Love」でビートルズが歌っているように、この世界で最も大事なものは「愛」なのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

※ ツイッターに画像を投稿しました(2023.11.14)。

https://twitter.com/sasurai_hiropon