数々のヒット曲を持ち「ユーミン」として多くの人に慕われている「松任谷由実」さんは、1976年に松任谷正隆さんと結婚するまでは、本名の「荒井由美」という名前で音楽活動をしていました。

 私は、荒井由美の頃の彼女の歌が大好きです。私が最初に荒井由実さん(当時の名前で呼ばせてください)のことを知ったのはいつだっただろうと記憶をたどってみました。映画監督の「大森一樹」さん(以下「大森監督」と言います、2022年11月にお亡くなりになりました)をご存じでしょうか。「ゴジラVSビオランテ」や「ゴジラVSキングギドラ」などの平成ゴジラシリーズで知られている映画監督なのですが、大森監督がまだアマチュアの頃の1975年に製作した「暗くなるまで待てない!」という自主制作の作品があります。私はこの映画を大学生の時に見ました。いかにも映画好きの青年が作ったような荒削りの作品だったと記憶していますが、主演の「稲田夏子」さんにとても魅かれました。そして、この映画の中で流れていたのが、荒井由実さんの「やさしさに包まれたなら」でした。今まで聞いたことの無いような透明感のある曲で、大好きになりました。すぐに貸レコード屋に行って、この曲が入っているアルバム「MISSLIM」を借りてきて、カセットテープにダビングして、本当によく聞いていました。

 

 

余談ですが、その頃私は、お金がないので、よく貸レコード屋でレコードを借りてきてカセットテープにダビングして聞いていました。このアルバムもそうですが、カセットテープからデジタルに変換して保存してあるアルバムが今でも手元にかなりあります。

 この「MISSLIM」というアルバムは今でも大好きです。荒井由実さんの詩や曲が素晴らしいのはもちろんですが、バックで演奏していたメンバーがまた凄いんです。「キャラメル・ママ」(後の「ティン・パン・アレー」)というバンドなのですが、メンバーは細野晴臣さん、鈴木茂さん、林立夫さん、松任谷正隆さんで、他にブレイク前の山下達郎さんも参加していたそうです。細野晴臣さん、鈴木茂さんは、後に、大瀧詠一さん、松本隆さんとともに「はっぴいえんど」を結成し、林立夫さんはセッションドラマーとして数多くの名盤アルバムに参加し、松任谷正隆さんは音楽プロデューサーとして活躍しています。

 「MISSLIM」は素晴らしいアルバムなのですが、本当のことを言うと、収録曲の中で私が好きなのは、「生まれた街で」、「瞳を閉じて」、「やさしさに包まれたなら」、「海を見ていた午後」の4曲なのです。デビューアルバムの「ひこうき雲」の中でも、好きなのは「ひこうき雲」1曲だけです。

 

 

 

 

 

 

その後、荒井由実さんは「松任谷由実」として多くの大ヒットアルバムをリリースしていますが、どうも私には、彼女の「ポップな」曲は心に響かないようです(悪口ではありません、念のため)。

 

※ ツイッターに画像を投稿しました(2023.5.3)。

https://twitter.com/sasurai_hiropon