スクランブル交差点 -13ページ目

スクランブル交差点

政治、経済などのニュースを中心にお届けしていきます。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111128-00000019-pseven-pol


ギャンブルにハマり、子会社から大借金をし、会社法の特別背任の疑いで11月22日に逮捕された大王製紙前会長の井川意高容疑者。106億円ともいわれる借金をいかにして返済するのか。大王製紙関係者はこんな見立てをする。

「当初、井川さんは子会社株などでの返済を申し出ていましたが、非上場の子会社の株では、流通性もなく価値の算定も難しい。脱井川家を推し進める大王製紙の幹部は申し出を拒否したとききます。もはや打つ手がない。だからアノ人、自己破産しようとしているんじゃないですかね……」

子会社7社からの借り入れは計106億円超。その大半をカジノにつぎ込んだ井川容疑者は、既に現金で21億円を返済したが、未済額は85億円。では自己破産で債務を帳消しにできるのか。自己破産手続きに詳しい東京市民法律事務所の木村裕二弁護士の解説。

「破産手続きに際しては、二つの決定が必要です。一つは、資産や収入に対して債務が上回っているから支払いが不可能―つまり現在、“破産状態”にあるかどうかの判断です。もう一つが、申請者の使い方や借り方を鑑みて、支払い責任をなくす“免責”に値するかについての認定。井川容疑者の場合、ギャンブルで財産を浪費しているので免責不許可になる可能性がありますね」

裁判所によって免責許可がなされない限り、弁済義務が解消されることはない。

「一般的に資産で処理しきれなかった金額は、収入の限り、毎月弁済していくしかない。今後、弁済対象(大王製紙)と話しあって、弁済計画を決めていくことになるでしょう」(同)

※週刊ポスト2011年12月9日号


http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111128-00000001-fukkou-bus_all


 「すべてのメディアは延々と誤報を流してきたのか? これほど巨大なリスコミの失敗を私は見たことがない」。

 11月21日、意見交換会「『放射性物質の食品健康影響評価』と暫定基準の見直しについて」が行われ、内閣府、厚生労働省、農林水産省の担当者が講演を行った。冒頭のコメントは、最後に登壇した毎日新聞社の小島正美編集委員の弁だ。

 「リスコミ」とはリスクコミュニケーションの略。社会を取り巻くリスクに対する情報を、消費者や事業者など関係者同士が正確に理解、共有するために行われる話し合いのことを指す。

 福島第1原子力発電所の大事故で放射性物質による被曝の不安が増大。内閣府の食品安全委員会によるワーキンググループは7月、過去の文献などから「放射線による影響が見られるのは、通常の一般生活において受ける放射線量を除き、生涯における累積線量としておおよそ100mSv(ミリシーベルト)以上」という評価案をまとめた。

 この100mSvは、摂取する食品による内部被曝だけの累積なのか、それとも内部被曝と外部被曝の合算を指すのか。食安委による説明が不十分だったことが、その後の大混乱を招いた。

 食安委が意図していたのは前者の内部被曝のみの累積。ところが各メディアは一斉に「生涯100mSvは内部被曝と外部被曝の合算」と報道してしまう。「評価案に明確な表現もなく、会見でワーキンググループ座長の山添康氏が『外部も含む』と誤って答えてしまったことが誤解を招いた」と小島氏は指摘する。

 食安委がすぐに訂正すれば問題はここで収束するはずだった。ところが訂正の機会は再三あったにも関わらず、報道に対する指摘がないまま、食安委は3カ月近く沈黙を続ける。誤解が明るみになったのは10月の事前説明会。ここで初めて、メディアは「内部被曝のみで100mSv」という事実を知ることになる。食安委の小泉直子委員長は、「多々反省すべき点があった。今後は丁寧なリスコミを図るように徹底していく」と異例の陳謝を行った。

 小島氏は評価書があいまいになった理由として、「自信のなさの表れではないか」と指摘する。食安委が食品健康影響評価で参考にしたのは「3300種類、計3万ページにも及ぶ文献資料」だという。しかしながら、今回の状況に当てはめられるような大規模な疫学データは限られていた。その結果、具体的な数値を自信を持って示すことができなかったのだろう。

 11月21日の意見交換会で、コーディネーターを務めた唐木英明・倉敷芸術科学大学学長は、会の最後に「ある大手量販店が食品の放射線検査を大幅に厳格化している。これは国の基準を否定することによる混乱につながる」と批判した。確かに「ゼロリスクこそが正しい」という風潮は、極端な世論の醸成や混乱につながる懸念もあるだろう。ただ、食に関わる民間企業が厳しい自主基準を設ける本当の理由は、消費者へのポーズではなく、国への不信感が根底にあることも忘れてはならない。

 今回の報道の混乱を招いたあいまいなリスコミは、いたずらに食安委の信頼を失墜させたにすぎない。福島の原発事故に端を発した食の問題は、産地ねつ造や賞味期限ラベルの張り替えとは明らかに次元が異なる。未曽有の食の危機である今だからこそ、国や関係機関は自信を持って明確な指針を示すべきだろう。



http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111128-00000301-zai-bus_all


 配当狙いの投資では、長期間安定して配当を受け取れるかどうか、逆にいえば企業がきちんと配当を出し続けられるかどうかを見極めることが重要になってくる。そのためには、次の5つの条件で銘柄を絞り込めばいいとクォンツ・リサーチの西村公佑さんはアドバイスする。

 「予想PERで配当を出せる余裕があるかを確認して、PBRでは企業の成熟度を見ます。また、借入金が多いと将来の減配リスクが高くなるので、自己資本比率で安全性の高い銘柄を絞り込み、時価総額と売買代金を見て流動性をチェックします」

 銘柄を絞り込んだ後は、必ず業績もチェックしておきたい。
 「売上高と経常利益を少なくとも5年分は見て、安定して推移している銘柄が望ましい」(西村さん)

 右肩上がりであればそれに越したことはないが、「配当がきちんと出せる収益基盤であることが大事。たとえば、多少減益の年があったとしても構いません。ただし、赤字と黒字を繰り返すなど業績の浮き沈みが激しい企業は避けたほうがいい」(西村さん)。

 また、為替の影響で利益が大幅に左右されたり、半導体関連のように数年単位で需給に波がある企業も、配当狙いの投資では避けたほうが無難だ。

 ただし、リーマンショック直後の09年3月期は業績が大きく落ち込んだ企業が多いので、この年は特殊要因として除いて考えてもいいと西村さんはいう。

 高配当株は長期保有が基本だが、保有リスクを少しでも軽減するため、マネックス証券の金山敏之さんは「株価が配当の10年分くらい上昇した場合には、いったん利益を確定するというのもありだと思います」と語る。

●POINT1●
益利回り 6.7%以上(PER15倍以下)
→4%程度の配当を出しても問題なし!

 PERの逆数を「益利回り」というが、これは株価に対する利益の割合のこと。この数字が低いと配当を出した後、資金に余裕がなくなってしまう。例えば、PERが15倍なら益利回りは約6.7%となり、4~5%程度の配当を出しても問題はない。スクリーニングをする際は「PER15倍以下」と条件入力すればいい。

益利回り=1株あたりの予想純利益÷株価×100

●POINT2●
PBR(株価純資産倍率) 2倍以下
→成長銘柄ではなく、“成熟銘柄”を狙え!

 PBRとは資産価値から見た株価の割安度。ここでは、安定的に配当を出す企業を絞り込むために使う。成長過程にある企業は、配当より設備投資などを優先して行なうため、内部留保を重視するケースが多い。一般的にそのような成長株はPBRが高めなので、PBRが2倍以下の、成熟期にある銘柄を選ぶといい。

PBR=株価÷1株あたりの純資産

●POINT3●
自己資本比率 50%以上
→借入金が少なく安定配当を出せる!

 自己資本比率を見ることで、減配リスクの低い銘柄を絞り込む。自己資本比率が低くても高い配当を出す企業はあるが、将来的に金利が上昇した場合などには、配当を減らして借入金の返済を優先する恐れがある。自己資本が借入金など他人資本を上回っている企業なら、安定して配当を出す確率が高くなる。

自己資本比率=自己資本÷総資本(自己資本+他人資本)×100

●POINT4●
時価総額 100億円以上
→企業規模が大きく高評価の銘柄に絞れ!

 時価総額とは、市場での企業の価値や規模を表す指標のこと。企業の規模が大きいほうが経営基盤がしっかりしていることが多いため、株を長期保有する際にはある程度の規模で絞り込んだほうがいい。また、企業の規模が大きいほうが流動性が高く、株を売りたいときに売れるという安心感もある。

時価総額=株価×発行済み株式数

●POINT5●
売買代金 2000万円以上
→売りたいときに売れる流動性の高さも重要!

 高配当株への投資は長期保有が前提になるため、「売りたいときに売れる」という流動性を気にしない人も多い。しかし、相場の急変時や急に現金が必要になったときなどにタイミングよく取引できないリスクがあるので、流動性が低い銘柄は除外したほうがいい。目安は、1日の売買代金が2000万円以上。

売買代金=株価×出来高(約定した株数)


<お話を聞いたのは>
西村公佑さん
ソロモン・ブラザーズ、ゴールドマン・サックスを経て、投資情報会社「クォンツ・リサーチ」の設立に参画。クォンツ分析の第一人者。

金山敏之さん
マネックス証券シニア・マーケット・アナリスト。国内証券会社の投資情報部、外資系証券会社などを経て07年4月より現職。国内市況や業種、個別銘柄に関する分析を担当する。


(取材・文/肥後紀子、イラスト/南後卓矢)