ブログ読者の皆さんは同じスポーツ新聞でも東京版・大阪版といった地域によって違いがある事をご存知だろうか? 

細部に至る詳しいタイガース情報をカバーしている大阪版のスポーツ紙を東京にいると、買う事ができず、細かい情報が分からない。東京版ではタイガースを扱う記事は大阪版に比べて圧倒的に少なく、ひどい時はゲーム結果ぐらいしか書いていない。

東京・大阪に限らず、地域ごとにスポーツ紙の1面を飾る記事は異なり、北海道では 日ハム、東北では イーグルス、九州ではホークスが1面を飾る。東京でもタイガース一色と思われている「デイリースポーツ」ですら、広島ではカープが1面なのだ。

最近、あまり大阪にいないので大阪版の「スポーツニッポン(スポニチ)」を読む機会が無かったのだが、先日、名古屋に行った時、久しぶりに大阪版のスポニチを買う事が出来た。

実は名古屋では「中日スポーツ」を除いて、ほとんど大阪版なのだ。そこで、お世話になっているスポニチを買い、まず、最初に目を通すのが内田雅也さんの「広角追球」というコラムだ。

非常に興味深い記事が多い。タイガース打線が点を取れない事もあり、その関連の記事が書いてあった。戦後間もなく太陽ロビンスというプロ野球チームがあったのだが、そのチームのエピソードについての記事だった。

太陽ロビンスについて少し説明しよう。1950年に、セ・パ  2リーグ制に別れた最初の年、セリーグの優勝チームは松竹ロビンスというチームだったのだが、その前身のチームが太陽ロビンスである。

1936年、プロ野球が発足した当時のチームは巨人軍、東京セネターズ、大東京、名古屋軍、名古屋金鯱軍、阪急軍、大阪タイガースの7チームでスタートしたのだが、その「大東京」こそが 元々のチームだ。

その後、この大東京軍はライオン軍→朝日軍→パシフィック→太陽ロビンス→大陽ロビンス→松竹ロビンスとなり、のちに 大洋ホエールズと合併をしたチームとなるのだ。

「太陽」は企業名で「ロビンス」は オーナー・田村駒治郎という人の「駒」を取って、「コマドリ」と連想し、その「コマドリ」のような小鳥を英語で「ロビン」と言う事から「太陽ロビンス」となったとされている。

そのオーナーの田村駒治郎がロビンスが点を取れないので「太陽」の「太」の「、(てん)」を取り、「点を取る」という意味を込めて「大陽ロビンス」というチーム名に変更したというエピソードが内田さんのコラムで紹介されていた。

とても面白いエピソードなので私のブログ読者の皆さんにもご紹介したく、また、皆さんにも スポニチ・内田さんの「広角追球」を読んで欲しく、その思いも込めて引用させていただきました。


さて、先週のタイガースは 相変わらず打線が振るわず、先週は 6試合で 10得点と目を覆うような状況になってしまった。

投手陣が相手打線を1点に抑えなければ勝てない、という危機的状態で、相手チームに先制されると「負け」という情けないチーム状態だ。

その中でも攻撃の雰囲気を重くしてしまうのがロサリオと鳥谷だ。二人とも 4億円(推定)を超える年俸をもらっている。ロサリオの不振の原因は オープン戦の早い段階でフォームの矯正をする事がてきず、また、シーズンに入っても修正ができないままの状態という事だ。

本人の問題なのか、アドバイザーの問題なのか、私には想像の域を出ないが プロ野球という最高の舞台で誰が見ても「あれじゃ、打てないわ」というフォームを修正できないのは恥ずかしい。元々できていない選手というなら話は別だ。しかし、それならば数億円という年俸に見合わない。

素晴らしい能力を持った選手だから それなりの年俸で契約したわけで、その事からもロサリオが素晴らしい能力の持ち主である事は間違いない。

しかし、ロサリオも人間だ。調子を落とす事もある。それが3月初旬のオープン戦の頃だったのだが、修正法を間違え、どんどん傷を深くし、現在に至っている。実に もったいない話である。

鳥谷の現状に関しては 「連続試合出場」が足かせだ。しかし、鳥谷の不振の原因は 守備位置のコンバートによるもの、という見方もある。現に昨年は北条に、今年は大山に、と何の競争もなくコンバートされたのだが、これが鳥谷の不振の原因なら、コンバート自体の意義を問わなくてはならない。

20日のドラゴンズ戦では 10試合ぶりのスタメンでも 3打数無安打、1失策と振るわず、打率・136と復調の兆しが見られない。鳥谷コンバートの是非と打率・136 の選手を連続試合出場させるという問題がチーム全体を重くする。

非常に難しい判断と決断が求められる事態だ。ただ、どんな結末を迎えても 鳥谷が今までタイガースに貢献した事実は変わりない。チームの功労者であり、何年も遊撃手としてチームを支えてきた事は周知の事実だ。

今も昔も彼を応援する気持ちは 変わらない。今週、鳥谷に対し、どんな決断が下っても、最後は笑える起死回生の復活を祈っている。

頑張れ、鳥谷!