昨日の敗戦で 優勝が完全消滅したそうだ。とっくの前から優勝は諦めているが 事実上の可能性は 昨日、完全消滅した。

そして、可能性としては、まだ2位は残っている。あくまで、可能性である。

タイガースは 残り7試合を全勝すると カープは 残りを6勝3敗しなくてはならず タイガースが6勝1敗だと 5勝4敗で、5勝2敗だと4勝5敗と………。というような事が新聞では書いてあった。しかしこのままだと、タイガースは残り7試合を負け越すことすら考えられ 可能性としては2位もあるが 実際のところ、このまま3位でシーズンを終えるだろう。

このようなチーム状態を察し、スポーツ紙では 次期監督候補の名前が ちらほら出ている。これも、タイガースを取り巻く環境なので仕方がない。

こうした報道を容認しているファンの方もいると思うが 私はこうした悪しき習慣は もう そろそろ やめにした方が良いと思う。

だいたい、新聞記事というものは 必ず「裏」を取る。つまり、想像や思い込みだけで記事は書かない。ウワサだろうがタレコミだろうが 真実かどうか 確認作業をするのだ。

それが「裏を取る」と言う事なのだが 名前が上がるという事は それなりのスジから情報が流れている、ということだ。一般社会に於いて 会社の極秘情報を漏洩すれば それなりの責任を取らされる。

もしかすると、刑事事件にまで発展する事もあるだろう。刑事事件は オーバーだが 監督人事という会社の機密情報を漏洩した事には間違いない。

現状なら次期監督は 新聞報道によると 岡田氏で間違いないだろう。 球団内の情報が 簡単に外部に漏れるのも問題である。

チームが 可能性としては 2位がある中、クライマックスシリーズで勝ち残り、日本シリーズで日本一の可能性も残る中で、新聞報道とはいえ、監督人事の問題が記事で出るのは 今 戦っている人達に 大変 失礼な事である。この悪しき習慣は もう無くなって欲しいと切に願っている。


さて、昨日の試合、劇的な負け方をした。このような負け方をすれば 「終わったな」と思う人も多いだろう。何しろ、内容が悪すぎる。

その象徴が言うまでもなく9回表、0死 1塁で 福留を打席に迎えた場面だ。

8回表に待望の得点を挙げ 行け行けのムードで9回を迎え、先頭打者が塁に出れば尚更だ。

ここで 問題なのは 「流れを切らない」ということだ。「バント」とは 時には 相手にプレッシャーを掛け 繋ぐ役割をも果たし 流れを切らない事もあるが 、時には 良い流れを切ってしまう特性を持つ。

このことはケースバイケースなのだが それを見極めるのも監督としては大事な仕事である。また、バントとはバントをする人の能力や次打者、相手投手を考え 1アウトを敵に献上しても ランナーを進めるかどうか、を選択することだ。

私は バントという作戦は あまり 好きではない。その事を踏まえて 皆さんには 読んで欲しいのだが なぜ 嫌いか、と言えば 効率が悪いからだ。

単純に 0死 1塁でバントという作戦を取り入れた場合と普通に打っていった場合では 普通に打っていった方が得点しているというデータがある。

このデータは 接戦の時も大差の時も すべてのシチュエーションに於いてのデータなので 一概には 言えないのだが、今シーズンのタイガースのバントの成功率は7割をちょっと越えた程度だ。

仮に 10回中、3回をバント失敗し、残りの7回中、3回 タイムリーが出て得点しているとしよう。普通に打った場合、例え 7回 失敗していても、 3回 タイムリーが出れば バントをした時と一緒になる訳で、 つまり、バントをしようが普通に打とうが タイムリーの数は一緒なので 1死を与えるバントより 、3アウトを使える強攻策の方が効率が良くなるという話だ。

また、強攻策の方が大量点になる事も考えられるので 144試合という長丁場を考えれば 普通に打つ方が効率が良い。

しかも、判で押したように「バント」をする野球は 見ていて面白くない。もちろん、短期決戦となれば 違う話になると思うが そんな理由でバントという作戦は嫌いなのである。

昨日は 案の定、最悪の結果となり、その裏に サヨナラ負けを喫するのだ。まっ、昨日に始まった訳ではない。「慣れっこ」と言えば慣れっこだ。

「背水の陣」という言葉がある。また、「火事場の馬鹿力」ではないが、人間、追い込まれた時に 思わぬ力を発揮する事がある。

残り 7試合、それを信じて 球場へ足を運ぶファンも沢山いるだろう。「タイガースは終わった」と言いながらも ついつい 「もしかしたら」とテレビを見てしまうファンもいると思う。

タイガースファンの多くは 期待を裏切られるのも「慣れっこ」であろう。私も 最後の最後まで 「もしかしたら」を捨てず、和田監督の背水の陣を見届けたいと思う。