タイガースは速球派の投手や初対決の投手に弱い。しかし、140㌔前後のスピードしか出なかったり、変化球に特長のない投手には強いところを見せる。

昨夜のヤクルトの先発、杉浦は タイガース打線にとっては 初対決という要素を除けば 得意のタイプの投手である。荒れ球もなく、すっぽ抜ける事もないので、デットボールの心配もなく 安心して 打席に立てる。

この時期、タイガース打線にとっては ありがたい 「おあつらえ向き」の投手だった。これで、この9連戦を4勝5敗とした。が、感じ的には もっと 負け越しているイメージだ。実際には 2カード連続勝ち越しもしている。

しかし昨夜の試合も 勝った事は評価出来るが 来季に繋がるものは何もなかった。必死に 2位になり、クライマックスシリーズの第1ステージの主催権を取る姿勢は よく見えるが では 来季を どうするんだ、というのが見えてこない。

もちろん、2位で CSへ進出する事は大事だが 巨人の4連覇を阻止する来季は もっと 大事だ。このまま、CSの事だけしか考えず シーズンを終えると 今季の問題を来季に持ち越すことになる。

「来季のことは シーズンが終わってから」なんて 思っていないと思うが 和田監督の続投も ほぼ 決まった中、来季に向けての戦いも見せて欲しいと思うところである。

昨夜の試合は 能見と鶴岡のコンビだったが 来季もこのコンビなのかとか、サードが新井貴浩だったが ファームから 陽川 尚将を 1軍に呼んで 1軍の舞台を経験させれば 将来 楽しみな選手になるとか、確かに福留は調子が上がってきたが 3点差の8回に 0死2塁で バントのサインを出す程度の信頼なら それこそ、一二三 慎太を呼んだら良いんじゃないの、とかって思ってしまう。

こんなことだから 9連戦を4勝5敗という成績でも 2勝7敗ぐらいに感じてしまうのだ。

因みに今、名前を上げた 陽川尚将は先日、ぼおっと タイガースのファームの試合を見ていた時 凄いスイングをしていた。ビックリして 思わす背番号を確認したくらいだ。非常に高いポテンシャルを持っている。こんな選手いたんだなぁ、と驚いた。

ここ最近、1軍に呼ばれる野手は 守備重視で 比較的 3拍子が そこそこ揃った選手しか 1軍登録されない。だから、同じような選手が多い。

確かに3拍子揃った選手も必要だが そこそこの3拍子なんて そんなに沢山いらない。どうも森田のような打つだけの選手を嫌う傾向がある。チーム編成の意味を間違えている。

レギュラーなら ある程度 打つ・守る・走るが必要になるが 控え選手には 打つだけ・守るだけ・走るだけで 充分だ。

いわいる「超 2流」だ。巨人の鈴木などが良い例で その道のスペシャリストを控えに置いた方がチーム編成としては機能的だ。

このままだと 特長があり、なおかつ、魅力ある若い選手は育たない。何かに目をつぶっても その選手の長所を伸ばして欲しいものだ。

明日からの試合、若虎を育てる事もして欲しいと願うばかりである。