こりゃ、ダメだ。

チーム全体に活気がなく見え とても 優勝を狙うチームに見えない。

アスリートが力を出せない理由は たいてい メンタルに問題があるケースが多い。もちろん、相手が自分より優っていたなら自分の力など出させてもらえない。

しかし、 昨日の試合の場合、相手が強くて自分の力を出せなかった訳ではないだろう。あんなゲームになったのは メンタルというかチーム内の士気が問題なんだと思う。

メンタル面に問題があり、力を出せない理由の中に 緊張とかプレッシャーで力が出せない、という事もあるが、今、緊張やプレッシャーで力を出せないとすれば クライマックスシリーズとか まして 日本シリーズでは 絶対に力など出せる訳がない。

私の見る限りでは タイガースの選手が力を出せない理由は 別の問題だと思う。

星野仙一さんが監督を退いてから タイガースの優勝は 2005年の1度だけである。しかも、日本シリーズ4連敗という屈辱そのもを味わった。

その後、クライマックスシリーズがセリーグでも導入され 過去にタイガースも何度か進出しているが ここで まともな成績を上げた事がない。

赤星や金本、桧山や今岡に矢野、そしてJFKという絶対的なリリーフ陣が存在する屈指の戦力だったにも拘らず ここ一番では 力を発揮する事が出来なかった。そんなチームが あの時より戦力ダウンしている現在、力を出せる訳がない。

2005年以降、何度もビックチャンスを逃してきた。このような問題は 1番に 誰を入れろとか 誰々を起用しろとか、というような対症療法では解決しない。また、いつも、こんな状況に陥った時、ラッキーボーイや選手の起用法で解決しようとするからいつまで経っても 問題が解決しない。

もちろん、選手起用は大事な事だか 優先順位としては 2番目、3番目だ。今、大切なのは リーダーの存在である。チームを牽引出来る、また、チームを鼓舞する事の出来るチームリーダーである。

言葉は時に暴力にもなるが 勇気や感動を与えることもできる。リーダーの発する言葉が毒にもなれば薬にもなる。

優勝争いをしている最中、リーダーが 選手の心を打つ言葉を発する事が非常に大事である。

所詮、人間は弱い。弱い人間を奮い立たせる事の出来る人間が チームリーダーである。

まだ間に合う。和田監督には 星野監督以降、誰も なし得なかった 「ここ一番に強いチーム」を構築して欲しい。

今こそ、ここ一番に強いチームになるチャンスである。選手に勇気を与える、また、チームを鼓舞する言葉を発して欲しい。