残り30試合を切り ラストスパートに入って足踏みしていたタイガースだが 昨夜の試合は 劇的な幕切れだった。

この時期、勝ち方は問わない。何としても結果がすべてで勝てばそれで良いのだ。

そこに内容が伴えば なお良しだ。昨夜の試合は 一見 勢いのつく勝ち方に見えるが タイガースに限っては そういう事が連動しないケースが多く 「これで 勢いが出るだろう」と思って 次の日に期待を持って観戦すると裏切られる事が しばしば あった。

が、しかし、今夜は大丈夫だろう。今夜こそ、大丈夫だろう。

それくらい、明日に期待の持てる試合で もし タイガースがペナントレースを制する事が出来たのなら ポイントとなる試合になるだろう。

今成も よく打ったがメッセンジャーもよく投げた。初回、微妙な判定に イライラしていたようだが マートンと違うのは イライラする事があっても 自分を取り戻せる事だ。

人間は感情の動物だ。喜怒哀楽、いろいろあるものだ。まして、相手と真剣勝負をしていれば 自分を失う事も多々あるだろう。問題は そこから どう立ち直るかである。自分を失った感情のまま 相手と戦えば 結果は火を見るよりも明らかだ。

2回以降、徐々に自分を取り戻し 辛抱強く投げたメッセンジャーは つくづく 「味方で良かった」と思う。

これから クライマックスシリーズ、そして 日本シリーズと進むことに連れ 大車輪の活躍をしてくれるだろう。本当に 頼りになる「助っ人」である。


さて、昨夜の試合、審判のジャッジに だいぶ クレームが出ているようだ。

ところで皆さんは「審判」と「レフェリー」の違いを ご存知だろうか? おおざっぱに説明すると 固定のポジションでジャッジするのが「審判」で、固定のポジションがなく フィールド内を動き回りながらジャッジするのが「レフェリー」である。

従って、サッカーやボクシングなど 動き回りながらジャッジしているので「レフェリー」と呼び 野球やテニスなど 固定されたポジションでジャッジするのが「審判(アンパイア)」である。

例外も有るが おおざっぱに説明すると このようになる。審判だろうがレフェリーだろうが 人間である。人間である以上、間違いはある。

悪意のある誤審は許す事が出来ないが 一生懸命ジャッジして誤審した場合は 仕方がない。誤審で不利益になるチームもあれば 誤審により利益を得るチームもある。

私は 日本のプロ野球に於いては シーズンをトータルすれば「行って来い(イーブン)」になると思っている。

昨夜も 2回表 先頭打者の梶谷のセカンドゴロは アウトと判定されたが 実際はセーフだった。初回に3点を取られ 次の回の先頭打者を塁に出せば もしかしたら 昨夜の試合は ベイスターズの一方的な試合になってた可能性もある。

上本にしたって あのゴロを内野安打にしてしまえば 心中穏やかではいられず 3安打も打てなかったかもしれない。

ただ、繰り返しになるが、多少のミスジャッジは仕方がない。とにかく一つのミスジャッジに惑わされることなく落ち着いて戦って欲しい。今夜の試合、大いに期待している。