昨夜は狩野恵輔が 見事な活躍をした。

新井良太が腰痛の為、急遽、1軍登録された狩野が即座に大活躍である。

26日の巨人戦で杉内からホームランを打ち ここのところ左投手の時は ライトで先発出場していた新井良太がケガをしていなかったら狩野の出番はなかったであろう。

そう言えば、上本にしたって 西岡のアクシデントがなかったら 今シーズンも鳴かず飛ばずだったかもしれない。

プロの世界とは 残酷でありながら いつ どんな形でチャンスが訪れるか分からない世界である。

だからこそ、いつ、訪れるか分からないチャンスの為に 日々 努力する事の大切さが痛いほど分かる。

狩野の日々の努力が実った事も嬉しいが それを 目の当たりした 若トラ達にも勇気を与えた事だろう。「狩野さんのように」と心に描き、目標や目的を失いかけていた若トラに さぞかし 勇気を与えた事だろうと思う。

良太が元気に戻って来た時の事を考えると首脳陣も頭を痛めるだろうが これは嬉しい悩みである。

狩野は 2001年にプロ入りし 俊足 好打の捕手として期待されていた。徐々に頭角を現し 2006年にはウエスタンリーグの首位打者、2009年には 1軍の正捕手として 127試合に出場した。

一層の飛躍を期待された2009年のオフ、城島健司が入団した。当時、やっと芽の出てきた狩野の育成を放棄し アメリカ帰りの城島を大枚をはたいて入団させる事には賛否両論あった。

結局、狩野は 捕手から外野手にコンバートされ 2010年のフェニックスリーグで腰を痛め 手術を受ける事になる。

狩野の苦労は続き 2012年のオフには選手登録を外され 育成選手となった。

2009年の127試合出場し 将来に夢膨らませた年から育成選手へ 真っ逆さまである。大変な苦労をしたと思う。

その間、福留が入団したり、大和がセンターのレギュラーを摑み、新井良や今成の外野手コンバート、今年には伊藤隼太の台頭もあり、随分、落ちこんだだろう。それでも 前を向き 努力を怠らなかった狩野の姿勢に敬意を表したい。


さて、能見だが 7回 2失点だが 内容は良くなかった。味方が大量点を獲ってくれたので それで守られた格好になったが いつもの変化球にキレがなかった。

能見の場合、調子のバロメーターは三振と比例していて 三振の数が多いと調子が良く 少ないと調子が悪い。昨夜も4つと やや 精彩を欠いた内容だった。

しかし、投手とは 絶好調でも勝てるとは限らないし 不調でも負けるとは限らない。打線との兼ね合いがあるので つくづく難しいポジションだなぁと実感した試合だった。

昨夜は 巨人も広島も勝った。巨人の内海が復活したような素晴らしい内容のピッチングを見せ 広島も死闘を制した。

タイガースは 嬉しい狩野の活躍があり勢いがついた。三者三様、良い所を見せ セリーグが盛り上がってきた。ますます、目が離せない。