まず最初に 昨日のブログにおいて 読書のみなさんに多大な期待をさせる事を書き それを裏切る結果になってしまったことをお詫び致します。

テレビのニュース等で 会社の不祥事による謝罪会見を見る事がある。 それら問題の原因が当事者のモラルや倫理観によるものなのか それとも組織的に何らかのトラブルを抱え それが引き金となり 問題を起こしてしまったものなのか、コメンテーターが あれこれ 分析しているシーンを見るが、なにが正しいかは ともかく そうなってしまったのには何らかの「原因」があるのだろう。

タイガースにも 2005年以来 優勝から遠ざかっているのも原因があるハズである。単純に 力不足なのか、指導者の問題なのか、はたまた 組織として何か問題を抱えているのか、そして それは複合的なものか、何が正しいかは ともかく 原因があるハズである。

私はその原因が力不足だとは思っていない。あくまで 私が思うことなのでこれが正しいとは限らない。しかしいずれにせよ、その原因を早急に解決し 秋には タイガースファンを感動させて欲しいと祈るばかりである。


さて 昨夜の試合 、好投手と戦い 負けた側の人間が よく口にする言葉といえば 「ストレートが走ってた」「変化球がキレてた」「コントロールが良かった」「狙い球を絞らせてもらえなかった」と だいたい こんなことを口にする。

昨夜、負けたタイガースの選手も例外ではなく、 同様のコメントを残している。残念だったのは 「オープン戦と比べて 数段 良かった」とコメントした選手がいたが そもそも オープン戦と比較すること自体が間違っている。

オープン戦は あくまで オープン戦であって比較対象にはならない。たまに、オープン戦で対戦していたことが とても 優位に働くこともあるが だいたいは 何かを隠していたり 試していたりで参考にすらならない。

ただ、けん制の癖だとかクイックが速いかとかフィールデングが上手いか下手かとか こういう事だけは 参考になる。

これで思い出すのは2008年、改装中の甲子園で中日ドラゴンズと練習試合だ。先発が チェン(陳 偉殷)だったのだが タイガース打線は、この時チェンをボコボコに打ち崩した。

選手達も 前評判とは裏腹の内容に「大したことは無い」と口にしていた。まだ、コーチ2年目の私もその言葉を聞き安心してしまった。

ところがいざ、シーズンに入り ドラゴンズ戦でチェンが先発すると、結果は まったく打てずキリキリ舞いさせられた。ビデオを何回もチェックし チェン対策もバッチリして臨んだにも関わらずである。

組織とは 正の財産も負の財産も持っている。伝統のチームほど この遺産が大きい。高校野球の名監督が名監督と言われる所以は こうした 正や負の財産をたくさん 持ってるからだろう。

俗に言う「経験値」というものだ。

チームの「伝統」とは そうした財産を引き継いでいく事である。それからのタイガースでは チェンの負の経験を教訓として活かし オープン戦の対決は あくまでオープン戦だという認識が生まれた。

あれからもう何年も経っている。悲しいかな そのような教訓は忘れ去られてしまったのだろう。

そう言えば、先日、カープの大瀬良にヤられた時も 同じように「オープン戦と 全然 違った」というコメントをしていた。これで 2回目だ。

オープン戦は あくまで 準備の段階。3回目は 無しにして欲しい。

最後に 好投手の攻略法は ただ一つ。自軍の投手が失点しない事だ。ヤンキースの田中にしろ ダルビッシュにしろ 彼らが好投をすれば 容易に打てるものではない。

まして、味方が 2・3点 先に先取点を取ってくれれば どんどん 調子を上げていくだろう。

しかし、彼らも人間だ。0-0で行けば体力の消耗も激しくなる。まして、ビジターとなれば 尚更だろう。好投手の攻略法は とにかく先に点を失わないに尽きるのだ。

昨日の試合なら 8回の3点が余計だった。0-1で9回裏を迎えて 同点 あるいはサヨナラのチャンスを伺うのだ。

無論、0-1で完封されたかもしれない。しかし、0-4になれば ノーチャンスだ。0-1の緊迫感がコントロールを乱すこともあるだろう。

打撃陣がどう攻略するかではなく、投手陣がどう抑えるかがカギとなる。大谷のピッチングは 素晴らしかったが それ以上に タイガースというチームが虚しく感じた試合であった。