昨日のスポーツ新聞では QVCマリンフィールドの風対策の記事が目を引いた。

先発の藤浪もマリンの風を注意しているとのコメントをしていた。そんな中、自然というか天候というものは つくづく 予測不可能なものだと思う。あんな微風のQVCマリンフィールドは 滅多にない。

そういえば、2005年 千葉ロッテとの日本シリーズ第1戦は 昨夜みたいに風がほとんど無く あの辺りでは 珍しく突如 7回裏 1死 ロッテの攻撃中に ものすごい霧が発生しスタジアムを覆い尽くした。

風が吹けば 霧も吹っ飛ぶのだが まったくの無風のものだから 球場内に居座ってしまった。30分以上待ったが そのまま晴れず 濃霧コールドゲームになってしまった。

1-10と大差が付いていたので コールドゲームでなくてもタイガースの敗色は濃厚だったが あの時の霧は今でもよく覚えている。

このコールドゲームで始まり、タイガースはあの日本シリーズを4連敗で終わらせた。屈辱の日本シリーズであった。選手や関係者は口々に「リベンジ」や「雪辱」を誓っていたが あれから随分 月日が流れたのに実現には至っていない。 それどころか、あの悔しい気持ちを味わった選手も今では数える程になってしまった。

ロッテと戦う時は 必ず あの2005年の日本シリーズの記憶が蘇る。最近のセ・パ交流戦では ロッテに勝ち越してはいるが その程度ではあの時の気持ちは晴れない。やはり、日本シリーズの屈辱は 日本シリーズで晴らすしかないのだ。

鳥谷が関西のある番組でインタビューに答えていたのだが、彼が選手として いつも 心にあり 自分を奮い立たせるものとして あの日本シリーズがあるという。あの悔しい気持ちを雪辱する為に 日々 精進しているのだ、という話をしていた。

鳥谷の目標は ファンの夢でもあり 私の願いでもある。そして今年は その千載一遇のチャンスが訪れている。ジャイアンツは 皆さんが思っているほど強くない。実績や経験のある選手は多いが タイガースが勝てないチームではない。

一時的な強さから 確実に戦力ダウンしている。だからと言って 簡単に勝てるチームではないが 過大評価することでもない。

今、タイガースは ジャイアンツに挑戦する為の資格が必要である。その資格を得る為には 打つ・守る・走るといった技術的なものだけではなく「心」が必要だと思う。

「絶対に優勝するんだ」「日本一になるんだ」という思いの強さが必要で そういう思いを持った選手が多いチームが勝ち残る。そしてそうしたモチベーションを統制するのが監督ということだ。

今、チームは 微妙な位置にいる。このまま ズルズル行ってしまいそうな気配もある。ここは 是非とも 踏ん張って 挑戦権を得て欲しい。

選手個々の力はある。三本の矢ではないが それを どうまとめるか、が大事なのだ。

今夜の試合でタイガースは前半戦の山場を迎える。負ければ ズルズル行き ドラゴンズに抜かれてしまう事も考えられる。しかし、ここで勝てば 次のカードが不安定な西武なので連勝だってあり得る。

前半戦の山場、是非 乗り切って欲しい。