久しぶりの好ゲームだった。関本も俊介も梅野も 代打でよく打った。欲を言えばキリが無いが それぞれが 現状の中で 精一杯 戦ったと思う。

残念なのが 7回表 四球で歩いた新井貴に 代走を送らなかったことだ。関本の2塁打で 1塁走者の新井貴が本塁でタッチアウトになってしまったが 柴田も坂も残っていただけに悔やまれる。

現に 7回裏 から 坂がセカンドの守備についたので 新井貴が歩いたところで 代走を送っていれば という思いになるのも当然だ。実に 勿体無い。

それ以外は好ゲームだった事は間違いない。ただ、チーム全体として、まだまだ 調子の悪い人もいるので この試合をキッカケにして欲しい。

先発の藤浪も 良かったのではないかと思う。2回 裏 1死 1塁から 和田と堂上を三振にとったスプリットは 圧巻だった。

和田には 150㌔、堂上には 147㌔のスプリットだったが あれはもしかすると ツーシームとも考えられるが あの変化から考えればスプリットだろう。

これは 打てない。あのスピードで しかも 内角低めに シュートしながら落ちていけば右打者はお手上げだ。随分、藤浪を見てきたが あれは 初めて見るボールであった。

今シーズン、コントロールや球威などで苦労しているが これなら 大丈夫だろう。打線との兼ね合いもあるが 近い将来 勝てると思う。

投手プレートを一塁側に変えてから だいぶ 球威・コントロール・キレが戻ってきて 藤浪らしさも垣間見れるようになった。時々、右打席の方に スッポ抜け 昨夜も 谷繁にデッドボールを与えているが この課題をクリアすれば またひと回り大きくなれるだろう。

昨夜のようにスッポ抜けて、デッドボールの数が増えて行くと 次回の対戦で 内角にストレートを投げるのが気になってしまうものだ。

前回では 平田にぶつけている。今回、谷繁にぶつけて、仮に 次回の登板で 和田や外国人のルナにぶつければ 必ず その報復が来る。

交流戦を挟んで 藤浪があと何回 ドラゴンズ戦に投げるか分からないが あまり このような状況は作りたくない。後半戦、優勝争いしていく為にも 早く 修正して欲しい。


さて、梅野が 大仕事をやってのけた。逆球とか 甘いコースだったとか関係ない。あの場面で打てた事が素晴らしいのだ。

「何か、持っている」のだろう。だからと言って、このままの起用方法はよくない。昨日も 最後の野手的な扱いだった。

この先も、22歳の伸び盛りの人間がベンチで座ったままで 一日を終える事もあるのだろう。ファンの皆さんはハツラツとした梅野のバッティングを見たいだろうが 捕手として覚える事も たくさんある。これだけ スター性を持った人間をどう育てて行くか これがチームとしての大きな課題である。

5日の神宮球場での配球は 伊藤を殺してしまう配球だった。今は 全てが勉強だが 数年後に バッティングを買われ 3塁手や外野手にコンバートされてしまう事だけは無いようにしてもらいたい。改めて、捕手を育てる難しさを突き付けられた試合であった。