先週末は ある大学の野球指導をしており ブログが更新出来なかった事をお詫びします。
彼ら大学生は 乾いたスポンジのように色んなことを吸収します。ですから こちらも 真剣です。表現の方法を考えながら より分かりやすい言葉を考え指導する事は大学生というデリケートな年代には大切な事です。ついつい 頭ごなしになったり いわゆる 「上から目線」にならないよう気をつけながら指導しました。直ぐに野球が上手くなる魔法は私にはありませんが 少しずつでも 良くなってくれる事を願っています。



さて、昨日の試合 両外国人投手による素晴らしい投手戦だった。あのような展開になれば 長打で決まる事が多く 福留の200号本塁打で劇的に決まったが 両投手とも本当に良かった。

カープの1番打者、堂林のバント失敗に助けられた形になったが それ以上に野村監督の采配に感心させられた。人間だから失敗はする。バントの重要性もよく分かる。昨日の試合の評価を「堂林のバント失敗が大きかった」という評価なら それは評価ではなくレポートだ。もちろん、バント失敗は大きかった。

6回表 堂林がバントからバスターに切り替えたのは 新井良が必要以上に前進守備を取っていたためであろう。私は 常々 新井良の極端なバントシフトは ヒッティングに変えられて、1・3塁の形にしてしまう、と思っていた。
逆に、なぜ セリーグのチームはヒッティングに変えないのかが疑問だった。野村克也さんや星野仙一さんなら 新井良のバントシフトを見れば すかさずバスターに切り替え サードへ強い当たりのゴロを打つことを指示するだろう。

それくらい 新井良のバントシフトは 必要以上に前過ぎるのだ。カープの野村監督も そう考えたのだろう。結果はダブルプレーだが 新井良のバントシフトを考え バスターに切り替えたのは よく 理解できる。

また、9回表 堂林のバント失敗後、ランナーを赤松に変え 盗塁させた勇気は セリーグの他の監督には無いものである。

メッセンジャーの調子を考えれば 連打は考えられない。一か八か、勝負をかける度量は 監督として 賞賛したい。勝負とは「勝ち」と「負け」である。勝つ時もあれば 負ける時もある。私は 勝つにしても負けるにしても プロセスが大事だと思っている。カープの負けっぷりと野村監督の采配に感心させられた。それと同時に こんなに野村監督が「策士」であることに驚いた。

ベンチの中で 多分 噛みタバコでも噛んでいると思うのだが 選手が失敗しても ひょうひょうとした顔をしている野村監督に 監督としての度量の大きさも感じた試合だった。こういう監督は セフティ・スクイズなんて 滅多にしないだろう。

それにしても、昨日は 好ゲームだった。福留も さぞかし 嬉しかったであろう。ケガもあった。不振もあった。大事なところで代打も送られた。苦しい事も悔しい事も自分が情けないと思った事もタイガースに来てから多々 あったと思う。これをキッカケに福留らしいバッティングを見せて欲しいと願っている。