昨日の試合を ファンのみなさんは どう感じただろうか? スッキリしない後味の悪い感じに思えたのか、それとも、和田監督の退場後 みんなで力を合わせ勝利したことで「雨降って地固まる」ではないが ハッピーエンドと思えだろうか?

後味の悪さを感じた人は あの誤審に対してだろう。あるいは、その誤審に対してタイガースのとった対応に不満がある人もいるだろう。

それに対して、ハッピーエンドと思えた人は 誤審に怒りを覚えたが 選手たちが 見事に逆転してくれた事で 「喜びも ひとしお」ということではないか。

さて、ここで問題となった誤審と抗議を分けて考えてみると 誤審は審判のミスで 抗議はその不利益を被ったチームが行うものである。
誤審は審判の問題、抗議は抗議するものの問題になる。

まず、誤審の問題は 審判員のレベルの向上という事でしかない。日々、精進して頂いて 少しでも 誤審を減らして欲しいものだ。

そもそも、誤審の大半は 1990年(セ・リーグ)に審判の6人制から4人制へ制度をかえた頃から増えてきた。レフトとライトのポールの下に外審(線審)がおり、ホームランかフェンスに当たったか、又は、ファウルかフェアーかを判定していた。

近年、起こっている誤審のほとんどが 外審がいれば防げる判定である。もちろん、昨日の誤審も外審がいれば防げた。

6人制から4人制へ変更したのは 経費節減という理由からだ。経費の節減で誤審が増えてしまうという事には寂しさを感じてしまう。

まがりなりにもプロ野球だ。何を優先するのか本質を考えた方が良い。質の高い野球をファンの皆さんに見て貰うなら誤審でプレーを止めない事だ。

審判の方のきびきびとした判定はゲームを引き立てる。NPBの偉い方にはそのあたり、よく考えて欲しい。

そして、抗議の事だが、プロ野球の場合、抗議権は監督にしかない。つまり、監督以外は抗議はできない。しかも、その抗議にはルールがあり たとえそれが正当な抗議でも又は誤審による抗議でも5分間しかできない。

それはスピードアップという観点から決められている。不可解だろうが理不尽だろうが5分間しかできないルールになっているのだ。

それを破れば当然ペナルティーが課せられ 遅延行為により退場処分となる。これは 厳然たる野球界のルールである。

昨日は 判定を下す方も 抗議する方も ミスを犯した。だから、昨日の試合を見たファンの皆さんの気持ちは さまざまな感想を持つのだと思う。

ここで、抗議するものにとって大事なことがひとつある。それは 退場者を出さない、という事だ。だが、昨日の和田監督は 仕方がない。あそこは 引き下がれないだろう。

しかし、和田監督の退場処分に選手たちが審判員に猛抗議していたが あれは コーチ陣が冷静になり 止めなければならない。

西岡や福留、桧山に至るまで 猛抗議していたが 最悪の場合彼らも侮辱行為で退場処分になりかねない。コーチ陣まで熱くなっては誰が選手を守るのか。
絶対に選手を退場処分にさせてはならないのだ。あの場面はとにかくコーチ陣の冷静な対応が求められる。

まっ、昨日の試合、本当に勝ててよかった。どうやら、巨人は調子を落としているみたいだ。もちろん、調子なんて上がったり下がったりするものだが ここは きっちりゲーム差を縮めておきたいところだ。昨夜の試合が まさしく「地固まる」になる事を期待している。