昨日は 朝からダルビッシュの試合を見て、昼間は高校野球を観戦し、夜はタイガースの試合を解説するという、一日中 野球漬けの日だった。

さすがに疲れた。

しかも、最後に あんな試合を見せられて 疲れも倍増である。とにもかくにも工夫がない。プロとしては 和田監督の言うとおり「恥ずかしい」限りだ。

ここでもう一度、根本的なことをおさらいしておこう。
バッティングには 5つの打法がある。

1,ストレートにタイミングを合わせて 変化球にも対応する。
2,インコースかアウトコースか、コースを決めて打つ方法
3,引っ張るか流すか、打つ方向を決めて打つ方法
4,ピンポイントに狙い球を決めて打つ方法
5,センターに打ち返す打法。

この5つの中から 打者は打法を選択して 投手を攻略する。
例えば、早いカウントでは 「4」だったが 追い込まれたので「1」に する事がある。あるいは 第一ストライクは「2」のインコースを選択したが第二ストライクはアウトコースを選択するということも事もあるだろう。
また、藤井のように「3」の引っ張ったり流したりする打ち方もある。

要は 「1」が基本にあって、そこから変化していく。「1」や「5」の打法で すべての投手が打てれば 苦労はない。しかし実際、良い投手になればなるほど 「1」や「5」では打てなくなる。
つまり、傾向と対策が必要となる。狙い球を絞るという作業に入る。
「2」でいくのか「3」でいくのか、はたまた「4」でいくのか それとも 組み合わせていくのかを考えるのだ。

最初に「工夫がない」と言ったのは 「1」や「5」の打法では 絶対に打てないマエケンみたいな好投手を いつまで経っても「1」や「5」の打法で対応しようとしているからだ。

「狙い球を絞る」、という事は「狙い球を外される」というリスクがある。それでも「狙い球を絞る」のは 絞らないとどうしても打てないからだ。
「1」では、絶対に打ち崩せないマエケンを いつまで経っても「1」で対応しようとするから 同じようにヤられてしまう。 呆れるばかりである。

これはどういうことだろう?指導者が言っても選手が聞かないのか、それともそもそも指導者が言ってないのか、2つに1つであろう。どちらにしても「指導力」の問題で 和田監督の「恥ずかしい」とは 自分に言っている言葉なのか、それとも選手に言っている言葉なのか、気になるところだ。

ただ、どんなに対策を練っても 相手がその上を行けばヤられてしまう。プロの世界とは そういうものだ。ただ、最善を尽くして負けるのと、工夫がなく負けるのとでは まったく違う。

さっぱりと「仕方がない」と思えるか、それとも昨夜の試合みたいに嫌な気持ちになるのかでは大きく異なる。
先日のブログにも書いたが 「仕方がない」という負けなら納得できる。先に繋がる負けなら希望が持てるというものだ。タイガースには そんな試合をして欲しい。

残り45試合、奇跡を信じるファンの為にも 最善を尽くして欲しい。