いやはや、とんだドタバタ劇だった。
スポーツ紙には「総力 G倒締め」や「見たか、虎の執念」の見出しが並ぶが 総力戦にしたのも、こんなにもつれる試合にしたのも 全て 7回表 メッセンジャーの起用だ。

7-1とリードしている場面でメッセンジャーを投げさせる理由はなんだろう?

まず、考えられるのは 調整登板だ。
しかし、巨人相手に調整登板をさせるだけの余裕のあるチームなのか?しかも、立ち上がりの悪い投手は リリーフに向かない。岩田も そうだけど だいたい 立ち上がりが悪い投手を しかも 勝ちゲームで調整登板させる気がしれない。

いくら、和田監督でも、調整登板はさせないだろう、と思う。と、なれば 次の考えは リリーフ陣への信頼度となる。加藤や福原、安藤や筒井を信頼をする事が出来ず メッセンジャーを投入した、という事だろう。

12日に登板したメッセンジャーに 17日の練習時 「今夜の試合に中継ぎで登板して欲しい」と和田監督は 直接か間接かは分からないが メッセンジャーに伝えていると思う。何故なら、メッセンジャーが試合で投げる為には それなりの調整が必要になるからた。

メッセンジャーのような先発投手が登板する場合、試合の始まる頃にはマッサージやストレッチ、7回表からの登板となると4回ぐらいにはキャッチボールを始め、5・6回にはブルペンに入りピッチングをしている。

こんな具合に準備が必要で 試合中、急に登板を言い渡し訳ではなく 試合前から メッセンジャーの登板を決めていたのだ。

「安藤が3連投だったので」というコメントを残しているが これは建前だろう。

今日からオールスター休みに入る日程で「安藤を休ませたい」は、考えにくい。しかも、メッセンジャーに2イニングを投げて欲しかった、という発言は 加藤や福原や安藤に信頼がない、と言っているのと一緒である。

従って、メッセンジャーがあの場面、抑えようが打たれようが シコリの残る投手起用となってしまったのだ。選手は デリケートである。そんな監督の考えなど すぐに察しがつく。

このことを通して、和田監督は正直なのか、冷酷なのか、現実主義なのか、場当たり的なのか、とにかく理解に苦しむ。

しかし、3連敗はしなくて良かったなぁ、と思うファンも多いだろう。楽勝ムードから一変して最悪の事態を予想させるゲーム展開になり、やっと勝利したので「3連敗しなくて良かったなぁ」と 余計に思うのだろう。

しかし 巨人も野球が雑である。有り余る戦力を活かしきれていない。3連敗しなくて良かった、ではなく、このチームなら互角以上に戦えるハズだ。

阪神ファンの中にも巨人を過大評価する人が多いが、 巨人は そんなに強くない。このまま終盤までシーソーゲームなどと思わず、一気に追い越して 5ゲームぐらい差をつけて 早く マジックを点灯させるくらいの気持ちを持って戦って欲しいものだ。