昨日の試合は、今後に期待の持てる勝利だった。

やっと、しっくりするラインナップになった。
1番の平野から始まって8番の藤井まで、今のタイガースだったら、これが、一番しっくり来るオーダーだ。
ただし、良太を使うなら、である。

何故、最初から、このオーダーにしなかったのか、7連敗がもったいない。
「良太は、3番はキツかった」
と、片岡コーチの談だが、オールスター明け、6試合目で言われても、もっと早く気付いて欲しかった。

とはいえ、昨夜の“勝ちっぷり”は、後半戦の巻き返しに期待が持てる。


ヤクルトの調子の悪さもあるが、これは 3タテを期待させる。

今までのストレスを解消するような展開を見せて、波に乗って欲しいものだ。


ところで、気になる事が1つ。
メッセンジャーの交代だ。
ヤクルトに2点を先制された4回 1点を返した後だった。
私が懸念しているのは、交代タイミングというよりも、メッセンジャーのモチベーションだ。
監督やピッチングコーチ等の首脳陣は、メッセンジャーへのケアをして欲しい。

メッセンジャーに限らず、外国人は、4回・2失点で交代させられる環境で育っていない。
又、アメリカ人は、不平等に敏感な人が多い。
日本人も外国人も平等なら、岩田であれ、能見であれ 4回に2失点で交代させなかったら、その理由を知りたがる。
その理由に納得するか、しないかでモチベーションは変わるだろう。

わかりやすく言うと、メジャーでダルビッシュが4回・2失点で降板させられて、他の投手が例えば、5回・3失点でも交代しなかったら不平等だと思うだろう。
だから、大事な事は、メッセンジャーへのケアである。
現在のチーム状態を丁寧に説明し、メッセンジャーが納得するまで話し合いをして欲しい。

先発ピッチャーである以上、自分に勝ち星が付くかどうかは とても重要な問題である。

勝利に対して貪欲になる事は、監督にとって大切な事である。それをサポートするのがコーチの役割である。
そして、選手の立場や気持ちになってケアを怠らない事の積み重ねが、結果としてチームを同じ方向に向かせ、強いチームを作る事になると思う。

大丈夫だと思うが、私は心配症なので余計な事を考えてしまう。




(野球評論家)
広澤克実