優勝チームでも60試合近く負けるプロの世界。

負け方にも、色々な負け方があるが、昨日の負け方は、後に尾を引く負け方である。せっかくの良い流れの試合が続き、チームも上昇しそうなムードの中、あの負け方である。
明日からの試合が心配である。

得点には、相手のミス乗じて得点するパターンと、自らの力で相手から奪い取る得点がある。

タイガースの場合、明らかに自らの力で得点する事は少ない。つまり、相手がミスをしてくれないとなかなか得点出来ないのだ。

タイムリー欠乏症。

その象徴が、新井だろう。
技術的な事を言うと、キャッチャー側(軸足)の足の使い方が悪い。人間は2本の足で立つ。そして、重心の軽い方の足が動く。
新井の場合、軸足からステップする足への体重の移動が早過ぎる。
だから、いつも軸足が動く。
この手の打者は、調子の波が激しい。
金本の全盛期の頃、軸足を動かして打つのを見た事があるだろうか?
時には、投手に崩された事はあったと思うが、まず、軸足は動かない。
この軸足の使い方を直さないと新井は、いつまでたっても、調子の波が激しくチャンスに弱いバッターになる。

今、新井と同じ様な、欠点を持つ選手は、中田(日本ハム)だ。
昨日はホームランを打ったみたいだが、この後も苦しむだろう。
中田の事は、ともかく、新井には早く、立ち直って欲しい。





(野球評論家)
広澤克実