今日は、皆さんから貰っているご質問にお答えします。


1、「タイガースの打者は、全体的に打球に力強さが足りない気がしますが…」


第1の原因はバットの芯で打ってない事。

第2に、ヘッドスピードが無い事。

2つの要因が有ります。つまり、技術の問題と努力の方向性の問題です。




2、「小笠原の不調の原因は?」

まず、若い時の感性・感覚と年齢を重ねた感性・感覚は違うのだが、誰にでも老化はあります。

そこで、その老化に対応するために正しく変化させる事が大事です。それが、上手くいってません。

そこに指揮官との信頼関係が上手くいってないという難しい問題が有ります。

それに、追い討ちを掛けるようにケガをしてしまいます。負の連鎖です。



3、「打線全体が不調で得点がなかなか取れない状況が続く、今のタイガース打線に対して、打撃コーチだとしたら、どんなアドバイスをするか」

ここまで、悪化すると正直、選手任せです。

自分で這い上がるのを待つしか有りません。

しかし、個人的にはアドバイスをします。新井、金本、ブラゼル、マートン等、主力を個々にアドバイスし復調させる事により、打線として機能させるのです。



4、「タイガースは選手の失敗を厳しく問い詰める雰囲気があるように感じますが、そんな事はないでしょうか?」


それは、感じません。若手や言いやすい選手には、厳しく批判し、主力に対して批判は、全くしません。

マスコミも悪いです。

選手や首脳陣と接触し過ぎると正当な評論が出来ず、「太鼓持ち記事」しか書けません。

私は、選手や首脳陣との接触は極力、避けます。

それは、自分の感情に負け、正しい評価が出来なくなるからです。ですから、選手に取材を受けて貰う記者や野球解説者は、正当な評価をする事は出来ません。

人間ですから、「情」があるのです。



5、「よく解説者がバットのヘッドを立てて打つ、というが、どういう事?」


その解説者は勉強不足です。

選手の時には、その感覚で問題がないが解説者としては失格です。

多分、その解説者はミートポイントの所でヘッドを立てると誤解しています。

ミートポイントではヘッドは立ちません。

ヘッドを立てるとは、グリップよりヘッドの方が地面より高い事を言うのでそんなインパクトは存在しません。有るとしたら、ボールゾーンです。それは、打つ努力より見逃す努力をした方が合理的です。

詳しくは、私の打撃論が夏までには出版されるので、そちらをご覧下さい。



6、「交流戦では、例年パ・リーグ優勢たが、戦力以外に何か原因は?」

実力以外の何物でもないと思います。

勿論、そこにはドラフト、編成、育成を見逃す事は出来ません。残念ですが、タイガースは、その分野ではセ・リーグの中でも下の方でしょう。



7、「4番に鳥谷の起用は?」

タイプが違います。1番か3番打者が適任かと思います。



8、「有田修三コーチは、キャッチャー出身ですが、参謀に適任では?」

実は、有田さんの事は、よく、知りません。

でも、普通、ヘッドコーチというポジションは、ベンチの中で監督のすぐ側に居て、色々な会話をしてるシーンを見ますが、和田監督の隣には山脇コーチが居ます。

有田コーチが監督の指示を受けたり相談を受けたり、逆にアドバイスをしたりするのは、あまり、見た事がないです。

あっても、時々ですよね。

それは、有田コーチが優秀とか違うとかではなく、和田監督と有田コーチの関係に問題があるように見えて来ます。

これは、あくまでも、テレビを見て、感じた事です



9、「今の時期から、育成に切換えて、柴田・森田・中谷・隼太・秋山等の若手を積極的に使うべきでは?」


彼らに、「のびしろ」が有れば、それも、ひとつの案としては良いでしょう。

だから、問題は、彼らの潜在能力です。つまり、我慢して使えば、将来、タイガースの主力になり活躍してくれるという選手かどうか、という事です。

答は、「ノー」です。

彼等は、ファームで鍛え、力を付け、這い上がって来た方が将来、彼らの為になると思います。



10、「不調のバッターにとって、その時点で好調なバッターのバッティングは参考になるか?」

勿論、参考になります。

只、タイプが有ります。例えば、中日の井端や荒木が好調でも、それを参考にするのは平野や柴田といったところでしょう。メジャーリーグの選手を参考にしても良い日本人選手も居ます。要はタイプによります。



11、「他球団から見た今年のジャイアンツの印象は?」


村田のバント、小笠原に代打に加治前、原監督の強引さが目立ちます。

一寸の虫にも五分の魂。どんな選手にも感情が有ります。プライドが有ります。良い信頼関係を築けるか?が、気になります。



12、「現時点でのベストオーダーは?」


1番鳥谷、2番平野、3番マートン、4番新井、5番金本、6番ブラゼル、7番藤井、8番投手、9番柴田



13、「外国人監督の起用はどう思うか?」


.コミュニケーションの問題を解決すれば、そして、能力があれば問題ないです。

外国人が良いとか、日本人が良いとかではなく、わくわく、どきどきする野球をファンの皆さんは見たいわけで、それが出来る監督という事になります。



14、「マートンは、スイング始動後、バットを一旦、下に下ろしてから振るので、球に差込まれ、且つ外のボール球に手が出ているように思えるが、結果が出ていた昨年との違いは?」


タイミングの取り方に問題があると思います。

ステップした足が地面に着く時が、一定せず 又、日によって高さも違います。

逆に言うと、色々 試しているという事になりますが、早く、自分に合うものを探し 安定出来るようにする事です。タイミングが安定すれば、彼ほどのスキルを持った選手ですから、ファンの皆さんの期待に、間違いなく応えてくれるでしょう。




これからも、折に触れて皆さんのご質問にお応えしていきます。


宜しくお願いします!!






(野球評論家)

広澤克実