昨日は、あわやノーヒットノーラン、完璧に三浦に抑えられた。
岩田もスライダーが良かっただけに、残念な結果になった。

>8回までノーヒットノーランのピッチングをした三浦が、称賛に値するのは勿論だが、手も足も出ない程の抜群な内容だったか、と言えば、そうでもあるまい。なぜなら、三振がたったの1つである事が示すように打球自体は、前に飛んでいるからだ。

以前のブログでも書いたが、先日の山本昌といい、昨日の三浦といい、復活した安藤といい、ベテランの活躍の裏にバッターのレベル低下(特にセ・リーグ)が、あると思う。

メジャーのバッターは、その圧倒的なパワーに目を奪われがちだが、技術も明らかに日本人のバッターより上である。

それは、メジャーでは通用しないバレンティンやニック、ブランコ等が、日本で通用している事、そして、その反面、日本から行ったバッターが、おしなべて結果を残せていない事からも分かると思う。

では、何故、日本のバッターのレベルが低下し、メジャーと差がついてしまったのか。
その大きな要因は、やはり、2年前まで使っていた「飛ぶ」と言われるボールにあると思う。


メジャーのバッターの方が技術的に優れている点の1つに、頭が前後左右に動かない事が挙げられるのだが、以前の日本の使用球の場合、極端な話、変化球に体勢が崩され、ボールをこすっただけでも、それなりの打球が飛んでいたのである。
これでは、バッターのレベルは下がりこそすれ、上がる事はない筈である。
>
>アメリカの一部メディアでは、評判倒れに終わる事が多い日本人メジャーリーガーに対して「騙された」と評しているようだ。
悲しいが、結果を残していない事は事実なので、この現実を真摯に受止めなければならない。

バッターのレベル低下
>→ピッチャーのレベル低下
→球界全体のレベル低下
>という悪循環を食い止めなければならない。
只、ダルビッシュだけが、頼りである。




(野球評論家)
広澤克実