プロ野球のジンクスは生きていた、という事だろうか。

とはいえ、ヒヤヒヤものの勝利だった。

5回無死1・3塁、ボウカーのセカンドゴロ、平野の好判断でランナーがホームでアウトになった場面や、7・8・9回等、いつ失点してもおかしくない状況だった。
ジャイアンツの拙攻や勝負弱さ、代打を送るタイミングの悪さに救われた。
やはり4位に低迷しているチームである事が、ここからも分かるのだが、いずれにせよ、助けられた感が強い。
只、流れがタイガースに戻りつつある事が、少なからず実感出来た試合でもあった。

しかし、試合の終盤に登板した榎田と球児のピッチングは、結果としては無失点だったが、最近、3人で終わる事がなく、「危なげなく」という内容には程遠い。
人間誰しも好不調の波は付き物だが、2人が揃って不調に陥るのは何としても避けたい。

タイガースの最大の武器である2人には、早く、調子を取り戻して欲しい。



(野球評論家)
広澤克実