昨日は、実に痛い引き分けとなった。
タイガースとしては、もう2、3点は取れた展開だっただけに、負けに等しい引き分けと言えるだろう。

5回の小宮山のセーフティスクイズの場面。
セーフティとは名ばかりで、とても安全とは言えない。
以前のブログで、タイガースの作戦として、あまりシーズン前半から多用すると、警戒されて使いにくくなる、という主旨のコメントを書いたが、そもそも決まりにくい状況だった事に加え、3塁ランナーがマートンである事も考慮すれば、成功確率が低いリスキーな作戦だったと言えよう。

セーフティスクイズは3塁ランナーの走力とスタートがカギになるので、前回は、3塁ランナーが大和だから成功したのだ。
ホーム突入に要する物理的な時間を考えると、成功率は低い。
例えば、普通のスクイズと比較してセーフティスクイズの方が成功確率が高ければ、アマチュア(特に高校野球)は、もっと多用している筈である。

ピッチャーに関しては、昨日は、榎田・球児(中日の浅尾もだが)というスピードを持ち味とするピッチャーが、落ちる球を打たれて痛い失点をした。
悔いの残る結果だったと思う。

しかし、この9連戦が始まって以来、勝ち星に恵まれない和田監督は、色んな事を迷っているだろう。
和田監督には、今の試練がチームが優勝する為に必要なものだと思って、焦らず、大いに迷い・悩んで欲しいと思う。
只、昨日の試合で、8回裏で1死1・2塁、バッター平田の場面は、外野手の守備位置は前進守備で勝負して欲しかった。前進守備なら、ライトフライだっただけに悔やまれる。



(野球評論家)
広澤克実