昨日は、2対7でジャイアンツに敗戦。
昨日の試合結果を受けて
「やっぱりジャイアンツは強いなぁ」
と、思った方も多い事だろう。

ここで、ハッキリ言っておこう。
「ジャイアンツは強くない」

なぜなら、野球が粗く、雑で、スキだらけだからである。そういう所が改善されない限り、ジャイアンツは敵ではない。

例えば、昨日で言えば、その象徴は2番の寺内である。初回の無死2塁の場面では、バントしなかったにもかかわらず(寺内の技量では能見の球を右打ちする事は出来ない)、7対1の場面では、6回裏にもかかわらず、一転してバント。そして、その後の打席では、ワンストライク後、代打に亀井を出すチグハグさ。何をしたかったのか、疑問である。

また、9回になってキャッチャーの阿部を交代させたが、5点リードしているとはいえ、現在のジャイアンツのチーム状態を考えれば最後まで、阿部でいった方が安全策ではないだろうか。しかも、万が一、タイガースに追いつかれた場合は、4番阿部から始まる打順である。考え方にスキがある印象を受けたのは、私だけでは、あるまい。


ところで、昨日の試合で、小宮山の成長を強く感じた場面があった。
1打席目の村田への配球だ。
フォークボールがワイルドピッチになった後、続けてフォークボール。そして、3-2になった後の決め球として外角のストレートを要求したのだ。この一連の配球、特に最後のアウトコースのストレートは、バッターとしては、予想しづらいチョイスである。
ここに小宮山の成長とセンスの良さを感じた。
今後も、小宮山の成長が求められるが、これから、益々、重要な役割を果たしていく事だろう。昨日は、非常に小宮山の成長が、嬉しかった。


シーズンを通じて、ジャイアンツと26試合戦うが、タイガースらしい野球をする限り、負け越しはないだろうと思う。



(野球評論家)
広澤克実