ジュリアンの交配のしかたです。 | hiroの日記

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園芸を中心としたお話です。

今日は1日中雨が降っています。
昨日の写真から
ROKAさんにいただいたビオラ

この花は「ちぢれ弁」
色が違っていても、どの花も雰囲気が似ていますね。

実生スイセン




どの花も綺麗ですね。

以前、妖精花とその仲間5種類の種を播きました。僅かずつですが、発芽してきて、最後の1種類Syncarpha speciosissimaが昨日発芽してくれました。
 妖精花の仲間ではかなり大きな種になります。上手く育つといいなぁ。


今日はジュリアンの交配をしました。ブロガーのvabimariさんには交配の仕方をアップとのご予約があったのですが、私の交配に合わせてしまいました。
花粉は水や紫外線に弱いので、交配に使う株はできるなら水をあげるとき花にかけないように工夫するか、水をたっぷりあげて2,3日水をひかえるように管理してください。

交配準備の整った株です。

この株はあと4~7日すれば、満開になります。普段は開花最盛期を過ぎた株を使うのですが、開花時期を合わせようと考えているので、こうなってしまいました。

準備するもの、私が使用するのはどこにでも売ってある、一番細い筆です。実は筆とラベルしか用意していないのです。
ジュリアンの花には雌しべが長くて、雄しべの位置が低い組み合わせの’長花柱’

花の中心にまん丸いのが見えるのが、雌しべで雄しべは筒の下の方で見えずらいですね。

雌しべが短くて、雄しべの位置が高い組み合わせの’短花柱’
 
先ほどの花とは逆に、まん丸い雌しべが見えませんね。雌しべは短くて、筒のずっと下にあります。 


この2種類の花の組み合わせが多く、まれに雌しべも短くて雄しべも低い位置の花もあります。

雌しべも雄しべも見えないのですが、どちらも筒の下の方に隠れています。

交配で成功率が高いのは’長花柱’と’短花柱’の組み合わせです。
早速やってみましょう。

短花柱(できれば開花2日後)の花の中心に筆をもっていき、コネコネすると筆に花粉がくっつきます。

 黄色い粉が花粉です。


この花粉が付いた筆で長花柱の花の中心の雌しべをナデナデすれば終わりです。なので、できれば実親は長花柱のほうが交配には楽です。

花粉親に短花柱しかなければ、
 
もったいない話ですが、交配のため花を裂いて雄しべを露出させ、雄しべに向かって筆をコネコネすれば花粉が採取できます。1輪の花から普通5輪以上の交配が可能です。

改良の目的がないなら、なるべく同じ色の花同士をかけたほうがいいです。

ほぼ似た色の花で、右が長花柱、左が短花柱

短花柱を実親に選ぶとき、花を裂くと花粉が落ちやすいので、できればそっと裂くか、雄蕊を避けて切り落とす方法が良いでしょう。

短花柱の場合、花を裂くとその振動で花粉が落ちやすい。
裂けた中心のところに雌しべがあり、黄色い花粉が落ちています。

花粉は開花2日後が一番いいのですが、実親の花は開花後2日~6日後の様々なのをできれば一つの交配に対して、10個交配してください。どんなに下手な方でも10個の交配で2,3分もあれば十分できる簡単な作業です。
  交配が終わった株です。
できれば2日間はこのままにして、お見合いの成功を祈ります。
せっかく交配した花に水を差すと、お見合いも上手くいかないですね。
 
私は暑さに強くて、可愛らしいジュリアンを求めているので、1株しかなかったジュリアンの交配種を増やして、交配に使っています。
ほぼ2週間もすれば莢が膨らみ交配が成功した花とそうでないものが分かるので、一番膨らみのいい莢だけを3個残して、他は摘み取ってください。沢山の莢をつけたままにすると、株の負担が大きく、どの莢も駄目になってしまうことがあります。