R4年度春季近畿地区高校野球大会兵庫予選観戦記② 成せば成る 飾磨観戦記 | 宏鈴法師のブログ

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4/16 春季兵庫大会1回戦 明石トーカロ球場 飾磨-三田祥雲館 11:59~13:55

    一二三四五六七八九十計HE
祥 雲 館500100000 652 中村、吉岡、中村-細谷
飾  磨01131101X 8135 前田、福本-星住

      第一試合  第三試合
      三田学園4 神港学園
      津  名1   報徳学園

 三田学園が自分たちの野球を体現して苦しんで勝利した直後の第2試合は少人数同士のチームの戦いとなった。飾磨は公立中堅クラスでよく県大会に出場しているし、吉岡監督の頃から何度も見ているが、ユニホームがグレーに変わり琴丘からやってきた貫録のある富浜監督が指揮しても強さは変わらない。しかし部員18人しかいないとは驚いた。そして三田祥雲館はわずか11人で地区大会を勝ち抜いて県大会出場にこぎつけた。

両チームともに録音での応援となりムードは良かった。試合は11時59分プレーボールと予定よりも少し遅くなった。こうなると昼食タイムがそれだけずれこむが、そんな苦痛を忘れさせてくれる熱戦となった。

1回表祥雲館は飾磨のエース・前田からプレーボール直後の2球目にデッドボールをもらい、連続犠打エラーで先取点をもらいなおも無死1・3塁とビッグチャンス。4番・金澤に3連続ボールでKO寸前ながらも4球目ストライク。もう1球待つかと思われたが、4番の意地でフルスイングして右中間への2点タイムリーツーベース。しかし3塁を欲張ってこれはタッチアウト。これで前田投手も気持ちをリセットできると思われたが、ライト前ヒットにサードゴロエラー極めつけはピッチャーゴロゲッツーコースだったが2塁送球が悪送球となり1イニング4エラー・・・・しかもピッチャーが3つエラーを犯し、富浜監督も辛抱たまらず10番・福本をマウンドへ。エースで4番の前田選手をベンチに下げるわけにもいかずレフトへ回した。
祥雲館の足立監督は代わった福本投手が3ボールと制球に苦しむ中、8番・アイスナーの5球目にスクイズを命じ5点目をもぎ取った。
早く反撃したい飾磨だが1回裏あっさりと三者凡退でコールドもちらついてきた。

2回表福本投手が打たせて取るピッチングで2死からヒット1本打たれただけで無失点に切り抜けリズムを作り、その裏エースで4番の前田が意地の右中間スリーベースで反撃開始。5番・畑尾のショートゴロで生還し1-5と差を詰めてコールド回避に向けて動き出した。

3回表先頭打者に四球を出し、6番・細谷は強攻して三振。7番・吉岡のショートゴロゲッツーと思われた打球をまさかの後逸で1・2塁。3回で5エラーなんてめったに見れないが、地区大会を勝ち抜いてここまできただけに、、、あるいはコロナの影響で練習不足だったのか???しかし、8番・アイスナーがバント失敗で追い込まれ強打に切り替えピッチャーゴロゲッツーと踏みとどまり、3回裏なんと祥雲館は早くもピッチャーとショートを交代。1点取られただけで序盤の継投に大いに疑問を感じたが、先頭の福本投手がヒットで出塁。これを送って1番・福村が1塁線突破のタイムリーツーベースで3点差に追い上げ徐々に飾磨がリズムを取り戻し面白くなってきた。

4回表反撃を喰らった祥雲館が盛り返した。スミ5で終わりかねない流れになりつつあったが、1死から1番・内田がレフト前ヒット。足立監督は果敢に2番・下牧の初球にエンドランを仕掛けるがセカンドゴロ2塁封殺。ならばと3番・中村の2-1から4球目ランエンドヒットを仕掛け盗塁成功。並行カウントから中村がセンター前ヒットを放ち、3塁コーチャーはストップをかけたが2塁走者・内田はホームに突っ込み6点目をもぎ取った。
せっかくコツコツ追い上げたがこの中押しは精神的にダメージが大きいと思っていたが、飾磨もその裏4番・前田が2打席連続ヒットで出塁すると、ホーム寄りの最前列どころか2歩あるいは3歩ベンチから飛び出し部長先生と並んで陣頭指揮を執る富浜監督。まだ甲子園出場歴はないが、監督オーラをいつもながらに強く感じる。
5番・畑尾0-1からエンドランをかけてセカンドゴロの間に1死2塁。6番・手古がセンター前ヒットでつないで1・3塁。祥雲館は初めてタイムを取り飾磨は代打・池内を投入し勝負どころがやってきた。
池内は0-1からファーストストライクを振り抜いてセンター前タイムリーヒット!3点差にまた戻したところで祥雲館サイドはまたもピッチャーとショートを交代。
その代わりっぱなを突いて初球盗塁で相手をかく乱し、暴投で4点目。さらに内野ゴロの間に5点目と遂に1点差まで迫ってきた!!
なおも2死ランナーなしからデッドボール~盗塁にキャッチャー悪送球~四球~盗塁と揺さぶりまくったがセンターフライで同点ならず。

大事な5回表の守り。福本投手は3球でツーアウトを取ったが、7・8番にまさかの連続四球でピンチを招くも9番・小倉はショートフライで事なきを得た。
するとその裏、またもや4番・前田が3打席連続ヒットとなる左中間ツーベース。同点狙いで送りバントと思われたが、富浜監督は強攻策で3球三振。ガックリきたところで6番・手古が三遊間にゴロを放ちショートが大きく弾いている間に2塁走者生還して6-6同点!!兵庫では珍しい乱打戦となり整備に入った。

1回表の5失点でコールドを覚悟したが、2番手・福本の好投にエース・前田が打撃でチームに貢献して6-6で折り返した。
流れは完全に飾磨に傾いている。2年生・福本がどこまでロングリリーフのスタミナが持つか?祥雲館の継投策がどう出るかが後半の焦点となる。5回終了1時間13分消化し、日没までまだまだ間があるが、昼ご飯は14時過ぎかなと時計を見て遅弁を覚悟していた。

6回表1番からの攻撃だったが、祥雲館はこの試合初の三者凡退。飾磨も6回は8・9番が簡単に倒れてあるいは膠着状態で終盤小競り合いとなるか?と思ったら、1番・福村がセンター前ヒットに盗塁。四球で走者をためて3番・宇谷が初球センター前勝ち越しタイムリーが飛び出しついに5点差ひっくり返して7-6と逆転に成功!

逃げ切り体制に入りたい飾磨。部員11人で県大会出場した祥雲館イレブンはスタミナ切れしたのか???6回に続き7回も3者凡退と打線がおとなしくなってきた。
その裏飾磨は5番・畑尾がセンター前ヒット。富浜監督は手堅くバントのサインを出すがサードフライ・・・。ならばと盗塁を敢行して強引に得点走者を送る送るも後続断たれて無得点。

まだもう一波乱ありそうな雰囲気を感じたが、2年生10番・福本投手が尻上がりのピッチングで8回も三者凡退に抑え完全に流れが飾磨に傾き、8回裏先頭の9番・星住が左中間ツーベースで無死2塁。1番・福村は当たっているだけに強攻するもピッチャーゴロ。その間にランナーは3塁へ進塁し、最低限の役割を果たした。
2番・井上は追い込まれながらも四球で出塁し、すぐさま盗塁を決めジワジワ攻めるも3番・守谷ファーストゴロで3塁走者ホーム封殺。ダメ押しできないまま9回突入を覚悟したそのとき・・・4番・前田が1-1からセンター前ポテンヒットで欲しかった8点目が入り勝負あり。

9回も福本投手が三者凡退で抑えて5点差を大逆転勝利し飾磨が劇的な1勝を挙げた。
終わってみれば1時間56分と乱打戦の割にはテンポのいい試合だった。わずか1/3イニングでKOされたエースの後を受けた2年生・福本投手が勝利の立役者であることは間違いないが、エース・前田も4番打者として5打数4安打と打撃でチームに貢献して苦しい試合をモノにした。

三田祥雲館はわずか部員11人ながら初回打者一巡の猛攻で圧倒し、6回以降打線が完全に沈黙したが、好ゲームを展開し最後まで気持ちを切らさず奮闘した。2年生のアイスナーくんの今後の活躍を祈りたい。

そして、弁当片手に右中間スタンドに移動して明石城見ながら昼食タイム。第3試合は待ちに待った神港学園VS報徳学園。負けたら夏はノーシードになるだけにガチンコ対決が見ものだった。それは次回の講釈で。

〇今日の投手陣
チーム名 選手名 投球回 打者 投球数 安打 犠打 四球 死球 三振 暴投 失点 自責
祥 雲 館 中 村  2   7  23  1  0  0  0  0  0  1  1 
祥 雲 館 吉 岡  1 1/3  9  28  4  1  0  0  0  1  4  3 
祥 雲 館 中 村  4 2/3 25  93  8  0  3  1  3  0  3  3  

飾  磨 前 田         1/3  7  19  2  2  0  1  0  0  5  0
飾  磨 福 本  8 2/3 32 114  3  1  2  0  4  0  1  1

                (完)

              ☆次回予告☆ 
R4年度春季近畿地区高校野球大会兵庫予選観戦記③ この一球 神港学園観戦記
  4/16 春季兵庫大会1回戦 明石トーカロ球場 神港学園-報徳学園