夜の空に
浮かび上がる
提灯の風景
…
“時には昔の話をしようか”
通いなれた
馴染みのあの店
…
今は閉校となった
城南高校の
生徒たちは
青春談義に
花を咲かせ
定番の
“たいやき”
夏にはキャンディー
…
あまり笑わぬ
職人気質
のおじさんが
長い柄のついた
一丁焼きの
焼きゴテを
ガチャガチャと
まわしていたなぁ
…
その香ばしい匂いが
今も
続いている
…
ちょっと
カリッとした
あの皮と
しっぽまで入った
あんこの
お味は
今でも変わらない
かつては
目にしなかった風景
少し通りを越えると
華やかな
イルミネーション
も輝いていた
…
