カラオケ行こ！

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クレナイだあああああ♪

合唱部部長の聡実（齋藤潤）は中学最後の大会で全国を逃す。大会会場で落ち込んでいるところを暴力団風の男、狂児（綾野剛）に「カラオケ行こ」と声をかけられる。組のカラオケ大会で一番下手な組員は組長に恥ずかしい彫り物をされる、という狂児は合唱を聴いて感動した聡実に歌を教えてくれるよう頼む。

いつまでも上映してるので気になっていた作品を初見。声出し上映もやってたね。ボーイ・ミーツ・ヤクザさんの青春コメディ。X-JAPANの「紅」が耳から離れなくなる。少年少女のふわふわした感じ。熱い部活物語でないのも山下敦弘監督らしさ。

トップクレジットは狂児こと綾野だが、主人公は聡実くんの齋藤。声変わり＝合唱男子の大ピンチ。鈍感な後輩和田くん（後聖人）はわかってあげれず終始イライラ。そんなナーバスな時にヤクザさんが絡んできて聡実くんもイライラ。

生徒がよからぬ人とお付き合い。学校としては大問題、とはならない（笑）。狂児のこと深掘りしてないし、会社（組）が何してるかは語られてないのだけど（地域開発みたいなことをやってるようだ）。聡実と狂児の関係は至ってフラット。

とりあえず狂児は常識的。組員にタバコを吸うなとか、ビデオデッキの件とか聡実にはとにかく優しい。そんなんだから聡実も狂児のことは怖くない。怒ったり罵倒したり心配したり。コワモテ相手にこれも聡実のキャラ？

齋藤潤…画数が多い「斉」。オーディションで役をゲット。ドラマ経験豊富な16歳。映画「正欲」で磯村勇斗の少年期を演じたんだって。カラオケ披露はラストのみ。シャウトが熱い。綾野はカメラの前で何回「紅」を歌ったんだろ。

芳根京子は合唱部顧問役。うまく使えば面白いキャラだったが。八木美樹、井澤徹、後ら中学生役が初々しい。やべきょうすけ、橋本じゅんらは爆笑歌合戦。加藤雅也とヒコロヒーがワンシーンで持っていく。北村一輝は持ちネタですか。

お金のかかってないコメディとしては十分すぎるロングランの大ヒット。狂児の深掘り、ももちゃん先生のいじりが控えめなのはもったいないけど、シンプルに見せるために意図した演出なのかな。たしかに聡実くんのこと、しっかり描けてたし。

声変わり、部活などアオハル要素満載。なので、もう少し刺さる展開のほうが個人的には好みかな。狂児のお仕事ならではエピソードも薄味。ただし、自分の声を録音して聴くのはたしかに上達しそうだし、手をあげても高い声は出ないのはわかった。

DATA

監督：山下敦弘/脚本：野木亜紀子/原作：和山やま/音楽：世武裕子

出演：綾野剛/齋藤潤/芳根京子/八木美樹/後聖人/井澤徹/やべきょうすけ/坂井真紀/宮崎吐夢/ヒコロヒー/加藤雅也/橋本じゅん/北村一輝

hiroでした。