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「フィナーレ」じゃないですね

(C)武田綾乃・宝島社/「響け!」製作委員会

劇場版 響け! ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜


念願の全国出場を果たした北宇治高校吹奏楽部。優子(山岡ゆり)を部長とした新体制で新たな一年が始まる。二年生となった久美子(黒沢ともよ)は新入部員の指導係となるが、他の部員と打ち解けようとしない者、呼び名にこだわる者、部活としての演奏に対するベクトルも熱量もバラバラだった。


(C)武田綾乃・宝島社/「響け!」製作委員会


劇場版は3作目(スピンオフを含まず)となる京都アニメ製作のシリーズ。なんとなく入った吹奏楽部で出会った人々。有能な音楽コーチのもと「全国大会出場」という大きな目標に邁進。吹奏楽版スポ根青春ストーリー。


前作「届けたいメロディ」でキャラを深掘り。夢の全国出場で大団円。本作はその翌年。久美子、麗奈(安済知佳)らは2年生。卒業と入学という強制新陳代謝でチームはまったく別のチームになる。それが部活。強豪校であり続けることの難しさだ。


(C)武田綾乃・宝島社/「響け!」製作委員会


中心になるのは一年生とのギャップ。前作は久美子たちが一年生。その視点を入れ替えたわけだ。いわゆる世代ギャップ。気持ちはわかる。が、たった一学年でその熱量の差は少々オーバー。世代というより、個人差と受け取ったほうが自然かな。


思い悩みながら下級生として過ごした一年。頼ったり反発したりした上級生に今度は自分がなる。実力と人気。公平と不公平。世の中、正解はひとつじゃない。自分の主張も相手の主張も、どちらも正しいことなんていくらでもある。


(C)武田綾乃・宝島社/「響け!」製作委員会


シリーズのセンターには黒沢。「スキップとローファー」など勢いのある声優の一人。ミュージカルやテレビドラマなどジャンルを問わず活躍中の超実力派。滝先生の櫻井孝宏は「呪術廻戦」の夏油を演じる売れっ子。トラブルも多い人らしい(汗)


新加入は雨宮天七瀬彩夏久野美咲ら新進声優オールスター。吹部みたいな大所帯だとキャラ数も多いよね。みなさん声優だけじゃなく、歌手、舞台といろんなステージでご活躍。最近の声優の傾向が。寿美菜子はキャラもリアルも好き。


(C)武田綾乃・宝島社/「響け!」製作委員会


「誓いのフィナーレ」というロッキーみたいなサブタイトル。終わるのかーと思いきや…そうだよね、あのままじゃ終われないよね。この後に後日談の中編「アンサンブルコンテスト」が小規模公開(未見)。ここまでが久美子が入学してから2年。


その中編が繋ぎっぽい展開なのだとか。今後、久美子たちが3年生になり、新たな挑戦が始まる、ってことになるんだと思うけど。もう少し、北宇治の演奏が聴けると思ってていいのかな。保護者(笑)としては気になるところ。



 DATA

監督・絵コンテ:石原立也/脚本:花田十輝/総作画監督:西屋太志・池田晶子/音楽:松田彬人/演出:山田尚子/原作:武田綾乃

出演:黒沢ともよ/安済知佳/朝井彩加/豊田萌絵/石谷春貴/雨宮天/七瀬彩夏/久野美咲/土屋神葉/藤村鼓乃美/山岡ゆり/寿美菜子/櫻井孝宏



hiroでした。



響け!ユーフォニアム←第1作


響け!ユーフォニアム届けたいメロディ←第2作


リズと青い鳥←スピンオフ作品