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シリーズを重ねるごとにハマる

パイレーツ・オブ・カリビアン

呪われた海賊たち


ポートロイヤル総督の娘エリザベス(キーラ・ナイトレイ)は幼い頃、海を漂流していた男の子を助ける。成長した二人は互いに恋心を抱くが、鍛治職人になったウィル(オーランド・ブルーム)とエリザベスでは身分の差があり、その思いは胸にしまわれたままだった。裕福な軍人ノリントン(ジャック・ダヴェンポート)がエリザベスに求婚したその日、お尋ね者の海賊ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)が港に現れる。



20年も経ってるんだね。公開当時ジョニデってあまり好きじゃなかった。苦手というか。特にティム・バートンのコメディ作品でのセリフの間。しかも、そのセリフがあまり笑えなかったり。脚本や演出が好みじゃなかったのはあるのかと。


そして本作。先入観なのか、初見時はジョニデの台詞回しが気になり没入できず。が、シリーズを重ねるうちに周りのキャラが立っていく。モブかと思われたキャラたちもずっと出てるので、感情移入もしていく。シリーズの成功例かもね。



キャラ立ちの象徴がバルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)。本作でヴィランとして登場し最後は倒される。ところが次作のラストで…あ、見てない人もいるかもしれないのであまり言えない。エリザベスもノリントンも、シリーズ内でがんがんキャラ変。


周りのキャラが立つとジョニデのクセも薄まる。そもそもが冒険ファンタジーアクションコメディなので、楽しくないわけがない。シリーズ慣れした頃に地上波放送を見てしまうとまんまとハマる。僕もそこでハマったクチ(笑)



とは言え、ジョニデ自体は決して薄くはない。周りがその上を狙うから、結果として相乗効果。今ではイケメンスターのブルーム。実は当時「ロード・オブ・ザ・リングのエルフの人」程度の認知度。代表作がその2シリーズだけなのはやや寂しい。


ナイトレイに至ってはこれが初の大作。これがジャンプアップ作品と言って良い。ラッシュは大物ベテランとして作品を締める。シリーズ通してジョニデを支える頼れる人。「アバター」メインのゾーイ・サルダナも若手ながら適宜画角に入ってくる。



ラストのジャックのトリックは痛快。目配せひとつで理解し合えるジャックとウィル、最強バディ。ハンス・ジマークラウス・バデルトの音楽も最高。リズムと画面のアクションが見事に重なり合う計算されたスコア。いや、音楽が先か?


ディズニー映画と言われてもピンとこない。が、元ネタは紛うことなくディズニーランドの「カリブの海賊」。本シリーズのヒットでアトラクションのストーリーも装飾も映画仕様に。一度、ポートロイヤルにお出かけしてみては?



 DATA

監督:ゴア・ヴァービンスキー/脚本:テッド・エリオット/テリー・ロッシオ/スチュアート・ビーティー/ジェイ・ウォルパート/音楽:クラウス・バデルト/ハンス・ジマー/製作:ジェリー・ブラッカイマー

出演:ジョニー・デップ/オーランド・ブルーム/キーラ・ナイトレイ/ジャック・ダヴェンポート/ケヴィン・マクナリー/リー・アレンバーグ/マッケンジー・クルック/ゾーイ・サルダナ/ジョナサン・プライス/ジェフリー・ラッシュ



hiroでした。



生命の泉←シリーズ4作目


最後の海賊←シリーズ5作目


ロード・オブ・ザ・リング←がブルームの出世作