WOWOW鑑賞

長い旅はここから始まる
ロード・オブ・ザ・リング

闇の冥王サウロンは倒され、世界を統べる魔力を持つ指輪が失われた。平和が訪れた中つ国だったが指輪の魔力は再び人々の欲望を煽り、サウロンは力を取り戻しつつあった。ちょっとした偶然から長年指輪の持ち主となっていたホビット族のビルボ(イアン・ホルム)はその魔力に疲弊し、友の魔法使いガンダルフ(イアン・マッケラン)の勧めで養子フロド(イライジャ・ウッド)に指輪を譲り村を出て行った。同じ頃、サウロンは指輪を求め手下に国中を探させていた。その動きを知ったガンダルフは指輪奪還を阻止するためフロドに指輪と共に逃げるよう命じる。


説明不要の金字塔作品をスペシャル・エクステンデッド・エディションで再見。それでなくても長い超大作がプラス30分で計3時間半。どこが未公開シーンなんだかさっぱりわからん。ちなみに「旅の仲間」のサブタイトルは後日付けられたようだ。

日本公開が2002年だからもうすぐ20年。ファンタジーゆえリアリティ不要なのを差し引いても映像は全然色褪せない。当時、西洋では常識だったエルフやドワーフ、ホビット、ゴブリン、オーク…ファンタジーの基礎知識を日本に広めた貢献度も高い。


1話で完結しない連作モノは珍しくなくなった今でも1作あたり3時間超はなかなかない。それを3作品。撮影や編集のハードさ、衣裳や美術の拘り、どれをとっても映画史に残るメモリアル作と言って良い。リアルタイムで旅ができたことは幸せ。

何度目かになるのだが、観るたびにボロミア(ショーン・ビーン)の存在が大きくなる。初見時、高尚なアラゴルン(ヴィゴ・モーテンセン)と対峙する欲に塗れた人間代表だったのは明白。弱い部分も含めた人間らしさがキャラクターのツボなんだよね。


お肌ツヤツヤのウッドは大作主演の反動かこの後めっきりセンター激減。相棒ショーン・アスティンが「グーニーズ」のマイキーだったのでビックリ。マッケランのガンダルフはマグニートと並ぶ二枚看板キャラ。オーランド・ブルームの美しさは衝撃的。

アラゴルンのモーテンセンには男も女も誰もが惚れた。アンディ・サーキスがゴラムを演じていたのは有名な話。リプ・タイラーにエルフの健気さを、ケイト・ブランシェットにエルフの怖さを教わる。ヒューゴ・ウィーヴィングは「らしい」エルフ。


3部作の第1作。村を出たフロドはさまざまな種族と出会い、旅の仲間が集い、最初の試練によりそれぞれが別行動をとることになる…まで。これでもまだほんの序口。次作以降、さらなる試練が彼らを待ち受けているわけだ。

観ている僕もあなたも旅の仲間。過酷な旅は始まったばかり。


監督・脚本・製作:ピーター・ジャクソン/脚本・製作:フラン・ウォルシュ/脚本:フィリッパ・ボウエン/原作:J.R.R.トールキン/音楽:ハワード・ショア
出演:イライジャ・ウッド/イアン・マッケラン/ヴィゴ・モーテンセン/ショーン・アスティン/ビリー・ボイド/ドミニク・モナハン/ジョン・リス=デイヴィス/ショーン・ビーン/オーランド・ブルーム/ケイト・ブランシェット/リヴ・タイラー/アンディ・サーキス/クリストファー・リー/ヒューゴ・ウィーヴィング/イアン・ホルム


hiroでした。


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