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信とゆかいな仲間たちの物語

(C)原泰久/集英社

(C)2023映画「キングダム」製作委員会

キングダム 運命の炎


「天下の大将軍」という夢を抱き、下僕の身から秦国軍百人将まで上がってきた伸(山﨑賢人)は最後の六大将軍王騎(大沢たかお)の下で修行を積んでいた。そんな折り、隣国趙が10万の兵を率いて国境の城を攻撃。急遽軍編成する秦王政(吉沢亮)、総司令昌平君(玉木宏)らは長く戦場を離れていた王騎に総大将を命じる。王騎は政に中華統一を目指す理由を問いただすと政は人質時代の苦境を語りだす。


(C)原泰久/集英社

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中華統一を成し遂げた悪名高き暴君始皇帝。そのイメージを覆す人気コミックの実写映画シリーズ第三弾。やっと観た。そして大満足。佐藤信介は裏切らない(個人の感想)。ちなみに本作は完結していない。最終章前編の立ち位置かな。


本作序盤は紫夏()の章。ほぼ闇堕ちの王子を目覚めさせる紫夏。その交流が短い時間ながらしっかり描かれていて上手い。荷馬車チェイスの迫力と紫夏の勇姿は本作の序盤の柱。毒ママ不在なので闇の深さがやや不足ではある。


(C)原泰久/集英社

(C)2023映画「キングダム」製作委員会


中盤以降はスペクタル。このスケールは佐藤信介ならでは。スケールに比例して秦軍将校クラスが次々登場。信の周囲の物語に特化しつつ、スケール感が保たれているのは脚本の上手さ。原作者原泰久も関わっているのでキャラも生き生き。


敵将の影は前作よりも薄い。趙荘(山本耕史)、馮忌(片岡愛之助)、万極(山田裕貴)と粒揃いなのにだ。つまり彼らの後ろにもっと凄いのがいる。次作は間違いなくシークレットだった二人が演じるキャラが中心になる。早くもワクワク。


(C)原泰久/集英社

(C)2023映画「キングダム」製作委員会


初出場杏が主役レベル。戦闘シーンはさすがのDNA。佐藤浩市平山祐介、玉木ら呂不韋一派は本格参戦。次作が最終なら彼らの扱いも原作とは違うのかな。小栗旬吉川晃司佐久間由衣もようやく解禁。小栗は可笑しいくらいハマり役。


主演山﨑が中心だが、何気に本作、岡山天音三浦貴大濱津隆之真壁刀義プラス清野菜名ら信のゆかいな仲間たちの役割が大きいと思っている。中でも清野のポテンシャルは最強。次作龐ケンとのバトルが今から楽しみすぎる。


(C)原泰久/集英社

(C)2023映画「キングダム」製作委員会


日本が描く中国史。批判も多そうだが、ニッポンコミックの浸透と普遍性でマイナス評価をあまり聞かない。加えて、下村勇二による世界基準のスピードアクションとそれに呼応する山﨑、清野らのポテンシャル。日本を代表するアクション巨編。


佐藤信介×下村勇二×山﨑賢人が並べば敵なしの鉄板。誰がなんと言おうと「最後までついて行く」の一択。原作未読ながらアニメは最新まで視聴済み。どこまでやるのか、と考察しながら待つ次作。信はさらに高く飛ぶ!



 DATA

監督:佐藤信介/脚本・原作:原泰久/脚本:黒岩勉/音楽:やまだ豊

出演:山﨑賢人/吉沢亮/橋本環奈/清野菜名/岡山天音/三浦貴大/濱津隆之/真壁刀義/佳久創/やべきょうすけ/田中美央/平山祐介/要潤/高橋光臣/満島真之介/渡辺邦斗/浅利陽介/杉本哲太/山本耕史/山田裕貴/片岡愛之助/吉川晃司/小栗旬/佐久間由衣/桜井日菜子/村川絵梨/萩原利久/加藤雅也/高嶋政宏/玉木宏/長澤まさみ/佐藤浩市/杏/大沢たかお



hiroでした。



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キングダム←アニメ版


キングダム←アニメ版その2