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恋と友情とホラーと

(C)2022「カラダ探し」製作委員会

カラダ探し


クラスに馴染めない高校生明日香(橋本環奈)は、校内の礼拝堂の前で昼食をとっていたとき、井戸から無数の人の手が出てくるのを目撃する。その後はいつも通りの日常を過ごした夜、真夜中になぜか礼拝堂で目を覚ます。そこには幼馴染の高広(眞栄田郷敦)、大人びている留美子(山本舞香)、虐められっ子の翔太(醍醐虎汰朗)、学級委員の理恵(横田真悠)のクラスメイト、そして不登校の篤史(神尾楓珠)もいた。


(C)2022「カラダ探し」製作委員会


環奈ちゃんの制服姿がSNSで話題になった学園ホラーを初見。ただのホラーではない。学園ホラーだ。怖がらせるだけじゃNG。恋も友情もいじめも引きこもりもカーストも…学園ホラーには重要なエレメントがいっぱい。


30年前の殺人事件を発端にした本作。バラバラになったカラダを集めるミッションをベースにタイムループ機能も装填。加えて、前述のエレメントが余すことなく盛り込まれている。ゲーム的で「命の軽さ」は感じられるが、なかなか高水準かと。


(C)2022「カラダ探し」製作委員会


「学園」が付いてもホラーは怖い…普通は。本作、何度も何度も殺される描写こそあれ、心理的に追い込む構成も驚かせる演出もマイルド。「赤い人」との対決をゲーム感覚で楽しんでさえいる。何より、恋も友情も濃厚なキラッキラな青春だ。


モンスターホラーなので耐性のあまりない方もいけるかも。ラストは爽やかだし。このエンタメ度の高さ。間違いなく「海猿」シリーズの羽住英一郎の為せる技。「なんで羽住監督?」なんて思ってたが、どうやらそれが狙いだったようだ。


(C)2022「カラダ探し」製作委員会


主演は環奈ちゃん。陰キャラは相当珍しい。「ないわ〜」などとぬかす男子生徒の気がしれない。大河ドラマで大役を演じた郷敦。こんなにできたイケメン高校生って実在するのですか。楓珠はこのメンバーに入ると抜けて見た目若い(笑)


舞香はやはり可愛い。なんだこの高校のレベルは。アニメ「天気の子」の虎汰朗。実写でも安定しているようで何より。テレビ中心の真悠も中心人物として映画参加。柄本佑があれだけなのかと思うとなんとも勿体ない。


(C)2022「カラダ探し」製作委員会


ラストカットは冒頭のイントロを受けての謎かけ。つまり、カラダ探しの参加者の…あー面倒臭い。シリーズ化されてる原作をベースに続編とかスピンオフありきのカット。深く考えないで、本作をピンで楽しんじゃえばいいんじゃないかな。


ホラーの多様化。ひたすら怖いホラーがある一方で「だけじゃない」ホラーが乱立。アオハル仕立ての作品も既に多数あり。本作はその中でも完成形に近いかと(個人の感想)。ゾンビ映画も多様化している今。映画文化はまだまだ伸び代だらけ。


 DATA

監督:羽住英一郎/脚本:土城温美/原作:ウェルザード/音楽:菅野祐悟

出演:橋本環奈/眞栄田郷敦/山本舞香/神尾楓珠/醍醐虎汰朗/横田真悠/西田尚美/柄本佑



hiroでした。



太陽は動かない←も羽住英一郎なのね


かぐや様は告らせたい←今や環奈の代表作


銀魂←これもね(笑)