NETFLIX


大人にも響くファンタジー

スランバーランド


父(カイル・チャンドラー)と2人で灯台で暮らすニモ(マーロウ・バークレー)だったが、嵐の夜に船を出した父が遭難して1人になる。街でドアノブ会社を営む叔父(クリス・オダウド)のもとに引き取られたニモは父の死が受け入れられず、その夜、不思議な大男フリップ(ジェイソン・モモア)が現れる夢を見る。



NETFLIXオリジナル新作のキッズファンタジー作品を初見。「ハンガーゲーム」シリーズのローレンスが製作・監督。「キッズ」枠ながら大人にもちゃんと響くという。オチは途中で予測ついたけど、想定以上の出来。何これ、おもしろい。


人の夢に介入する設定は「インセプション」似。夢の世界に迷い込んだニモと夢の世界に取り残されたフリップ。ニモは夢の中で父と会うためにフリップと共に願いが叶う真珠を探すという展開。その願いはかなうのか、フリップとは何者なのか。



父の死後、前に進めなくなったニモ。夢の中で父と会えたとしても何も解決しない。生きるためには前に進まなくてはならない。その辺りは納得の落としどころ。夢の世界スランバーランドの冒険でニモは学び、大きく成長する。


現実の日々も冒険である。ここにも進めない人がいる。いや、進めてないことに気付いてすらいない人だ。夢の世界の冒険で成長したニモが現の世界の人も救う。この物語が大人にも響くのは、現の世界が進めていない人ばかりだから、なのかも。



11歳設定よりも子どもっぽいキャラを演じるバークレー。デビューしたてのようだが子役枠で出られる時間はあまりないかな。きっと次に見るときは雰囲気変わっている。相棒がモモア。無邪気な髭もじゃ大男はまるでハグリッド。


ニモのパパがチャンドラー。モンスターヴァースの「ゴジラ」シリーズではミリー・ボビー・ブラウンのパパ。パパにしたい俳優ランキング上位決定。その弟がオダウドでしょ。なんて贅沢なファミリー!←マニアックでしょうか(笑)



単に「豪華なキッズファンタジー」に収まらない。夢は逃げ込む場所じゃないと気付く少女。大人になることは夢を捨てることではないと気付く大人。夢の世界と現の世界は並行世界であり、表と裏である。練り込まれたストーリーに引き込まれる。


モモアのキャラ力が夢と現を結ぶ肝。伏線の数々の回収も気持ち良い。大人も子どもも楽しめるエンターテインメント。寝る前に観たい作品かな。さて、そろそろ寝るとするか。



 DATA

監督・製作:フランシス・ローレンス/製作総指揮・脚本:デビッド・ギヨン/マイケル・ハンデルマン/原作:ウィンザー・マッケイ

出演:マーロウ・バークレー/ジェイソン・モモア/ウェルチェ・オピア/インディア・ド・ボーフォート/ハンバリー・ゴンザレス/カイル・チャンドラー/クリス・オダウド



hiroでした。

*画像は「映画.com」より引用。



ハンガーゲーム←のローレンス監督


インセプション←のファミリー向け


アクアマン←モモア主演のDC作品


ゴジラKOM←チャンドラーがパパ役