23本目(4月4日鑑賞)FP15

 
スパイク・リーの凄み
ブラック クランズマン
 
監督・脚本・製作:スパイク・リー/製作:ジェイソン・プラム/ジョーダン・ピール/原作:ロン・ストールワース
出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン/アダム・ドライヴァー/ローラ・ハリアー/トファー・グレイス/コーリー・ホーキンズ/ライアン・エッゴールド/ヤスペル・ペーコネン/アレック・ボールドウィン
 
コロラドスプリングス初の黒人警官となったロン(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は黒人集会への潜入が認められ情報部配属となる。白人至上主義で知られるKKKと電話で接触しメンバー勧誘を受けたロンだったが、黒人の彼の潜入は不可。自身が電話を担当し、白人警官フリップ(アダム・ドライヴァー)が潜入することになる。
 
 
ふだんから淡々としているので、イライラや怒りが人に伝わりにくいタイプ…でした。ところがまぁ、歳をとったからでしょうか、最近はしっかり態度に出ている模様(笑)。
 
「怒り」は普通にある感情。抑える必要はない。要はコントロール。抑えてるのに漏れてしまうより、メッセージとして小出しにしよう。最近、そう思えるようになりました。
 
 
コメディタッチで人種差別を描いた本作。下地にある怒りは尋常ではない。
 
スパイク・リーの描くKKK(クー・クラックス・クラン)。白人至上主義。黒人やユダヤ人の権利を認めることで「優秀な白人」の権利が侵されている、という。ヘイトワードをリー作品で連発。凄みが違う。
 
ゲットアウト」のジョーダン・ピールも参加。なのでますますヤバイ。
 
 
主演ワシントンは名優デンゼルのご子息。リーとは浅からぬ縁。飄々としたキャラはロンにマッチ。ドライヴァーが出演するたびに評価を上げてくるので見逃せない。
 
ローラ・ハリアーはモデルさん。「スパイダーマン:ホームカミング」のマドンナだ。トファー・グレイスはじめKKK軍団がどいつもこいつもクソ野郎。つまりうまい。
 

ゆるい笑いを交えながらの潜入捜査サスペンス。エンタメ作として楽しみながら痛快なエンディングで物語は幕。実話ベースである。
 
ラストにその後のニュース映像が投入され、和やかムードは一転。これが今も続く現実。これがメッセージ。スパイク・リーはかなり怒っている。
 
 
 
hiroでした。
 
 
 
脚本8 映像7 音響7 配役8 音楽7
37/50