40本目(5月26日鑑賞)


美少年、走る

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メイズ・ランナー


監督:ウェス・ボール/原作:ジェイムズ・ダシュナー/脚本:ノア・オッペンハイム/グラント・ピアース・マイヤーズ/TSノーリン/音楽:ジョン・バエザーノ

出演:ディラン・オブライエン/ウィル・ポールター/カヤ・スコデラーリオ/トーマス・ブローディ・サングスター/アムル・アーミン/キー・ホン・リー/ブレイク・クーパー/パトリシアン・クラークソン


壁に囲まれた集落で目覚めたトーマス(ディラン・オブライエン)は、名前以外の記憶を失っていた。集落にいるのは少年のみで、リーダーのアルビー(アムル・アミーン)から、同じように記憶を失った少年が定期的にどこからか送られてくることを聞く。ここから抜け出す道は、日中のみ開かれているメイズ(迷路)の入り口だけ。脚力のあるミンホ(キー・ホン・リー)らランナーのメイズの探索も、出口を見つけられない。ある日、傷を負ったアルビーを助けるためにメイズに飛び込んだトーマスは、ミンホと共に閉じ込められてしまう。


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ガコン! ウィ~ン!


…否応無し。訳のわからない集落へと観客は連れて行かれる。逃げ出したくなる衝動。大丈夫、主人公は逃げてくれる。そしてコケる。


説明なし。いきなり疑似体験。受け入れるしかないのは主人公と同じ。周りを見回す主人公と観客。どこにでもある自然。高い壁に囲まれていることを除いては。


壁にポッカリと空いている隙間。怖くもあり、魅力的でもあり。メイズ(迷路)だという。その時から主人公と観客はメイズに魅了され、支配される。これはうまい。これは面白い!


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囚われているのは少年たち。いや、美少年たち。逃げられないはずの少年たちが生き生きと暮らす。なぜか。希望を抱いているから。メイズの先にある希望。それが彼らを走らせる。


そう、メイズ・ランナーだ。迷路を走る人だ。タイトルに違わず、走りっぱなしの疾走感。前のめりに画面に食い入っている自分に気付く。メイズの謎は複雑ではない。勇気と走力と体力が頼み。だから勢いがある。だから若さがある。


単純に彼らを応援してしまう。いや、自らの歳も忘れ、彼らの仲間になってしまう。一緒に走って一緒に戦う。その勢いに筋肉痛さえ心配してしまう有様。がんばれhiro。走れhiro。


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YA小説が原作。三部作。どうしても「ハンガーゲーム 」を連想させる。ところがどうも展開が違う。いろんな映画が思い浮かぶ。あのSFホラーの人気シリーズが強く浮かんだ。バラしてしまうと全体の印象に関わるのでここまで。未見のみなさんには「違う」を感じていただきたい。鑑賞済みの方には「あれでしょ」と納得いただければ幸い。


1作目はいかにメイズを抜け出すか、まで。なぜ彼らがここにいるのか、壁の外で何が起きているのか、は次回へ続く。次回以降このタイトルがしっくりくるのかは不安。すでに虜になっているhiro。この難題をクリアしていただくことを望んでやまない。

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予告から気になってた暴君ギャリー。「ナルニア国物語」のユースチスだ。はい、間違いなくウィル・ポールター君でした。ユースチスも難しい役だったけど、今度もまた…スタッフの信頼が厚いね。


冒頭からリーダーアルビーより目を引いていたニュート。トーマス・ブローディ・サングスター君。この子が可愛くて、hiroのお気に。おっさんが言うと危ない。調べてビックリ、「ラブ・アクチュアリー 」のリーアムの息子でしたとさ。リーアム父ちゃん、恋愛コーチしてましたなぁ。


長くなったけどもう一人。トーマスを認め、協力する強い味方ミンホ。キー・ホン・リー君。やはり同じアジア人として、黒髪黒目は落ち着きます。中国名っぽいけど韓国生まれ。


3人紹介して、主演ディラン、ヒロインカヤをスルーという…。ま、二人は次回ということで。それだけみんなが個性的ということで。


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予想以上に面白く、大満足で劇場を跡にした。外にもメイズがあるのか、彼らはまた走るのか。次回以降、この2点は大事。勢いが命の本作。ランナーが走るのをやめてしまえば、作品の勢いも失速する。このまま突っ走ってほしいのだけど。




hiroでした。





脚本9 映像7 音響8 配役8 他(美術)7

39/50