2023・邦画 ★★☆☆☆(2.8)
監督:荒井晴彦
出演:綾野剛 柄本佑 さとうほなみ 吉岡睦雄 奥田瑛二
小説家・松浦寿輝の芥川賞受賞作を映画化。
映画業界で生きる3人の男女が織り成すストーリーが展開。
荒井晴彦がメガホンを取り、中野太が荒井と共同で脚本を担当。
綾野剛が主人公の映画監督を演じ、柄本佑、さとうほなみらが共演する。
(シネマトゥデイより抜粋)
やっぱり気になる荒井監督作品。これ、今の若い人には…。U-NEXT。399円。(ポイント)
廃れつつあるピンク映画業界で生きる監督の栩谷。
仕事的には、もう5年も映画を撮れずにいた。
同棲していた女優・祥子が、別の監督と心中したと知り通夜に訪れるが、
あえなく追い返されてしまう。
仕事もなく、会社の事務所に寝泊まりする栩谷は、大家から家賃の値下げと引き換えに、
とあるアパートに居座る住人の立ち退き交渉を頼まれる。
訪ねてみると、伊関は嘗て脚本家を目指していた男だった。
栩谷と伊関は会話を重ねるうちに、自分達が過去に本気で愛した女が
同じ女優・祥子であることに気づく…。
3人がしがみついてきた映画への夢が崩れ始める中、それぞれの人生が交錯していく…。
<昔は一杯いたのになぁ~。こういう人種>(決して差別的発言ではない)
原作は何時もながらに未読。松浦寿輝氏の芥川受賞作。
その映画化なのだが、原作の世界観を踏襲しながらも、荒井晴彦監督自身の経歴が
投影されたピンク映画業界に置き換えられて描かれている。
(脚本にも監督が参加)
<絵になるよねぇ。このウダウダ感>
「火口のふたり」よりも得点は、本作の方が上だが「酔える」と言う点では
「火口~」の方だろうなぁ~。
脚本で言えば本作なんだけれど、原作が未読な為に何処までが原作に沿っているのか
分らない為に何とも言えない。
タダ、このウダウダ感は分るけれど、乗れない。
だけど、妙に懐かしい。
<井関と祥子始めて関係を持つ>
<栩谷監督と祥子。監督に挨拶に来る>
分りますか?過去がカラーで現在がモノクロで…。
なので、現在置かれている状況が、余計にグダグダ感も増している様に思えるモノクロ。
もしかしたら、彼女がいない味気なさも、醸し出しているのかも。
散々「いい女だった」エピを語りながらも、酒を飲み煙草をふかす。
山崎ハコ様がママの韓国スナックで2人並んで飲むマッコリからの焼酎。
クズっぷりも、コレマタ絵になる。
そこでタイトルの「花腐し」(はなくたし)の表現をさらりと言ってのける。
「春されば卯の花腐し我が越えし妹が垣間は荒れにけるかも」
春になると卯の花を腐らせて春雨が降り、昔私の越えた妻の家の垣の間は今荒れてしまったな。
伊関が「万葉集は面白いよ」
こう言う所なんよねぇ~。チョコっと光る部分に女は弱い。
あぁ~、私もすっかり人種の仲間入りだったんだ。
だから、監督作品に惹かれるのかな。
本作でノスタルジーを感じるか否かで、別れて来るものがあるのだろうが。
本作も誰にお勧めするでもなく、見ましたからと報告をば。(18禁である事をお忘れなく)
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