2021・ノルウェー・デンマーク・フィンランド・スウェーデン ★★★★☆(4.4)
監督:エスキル・フォクト
出演:ラーケル・レノーラ・フレットゥム アルヴァ・ブリンスモ・ラームスタ
第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品されたスリラー。
ノルウェー郊外の団地を舞台に、超能力に目覚めた子供達が思わぬ事態を引き起こす。
メガホンを取るのはエスキル・フォクト。
ラーケル・レノーラ・フレットゥム、アルヴァ・ブリンスモ・ラームスタ、
ミナ・ヤスミン・ブレムセット・アシェイムのほか、エレン・ドリト・ピーターセンらが出演。
(シネマトゥデイより抜粋)
これは見たくて見たくて堪らん奴で、今日配信やらが出そろって、一番お安いのをチョイス。
Amazonプライム。400円。
家族と郊外の団地に引っ越してきた9歳の少女イーダ。
自閉症で言葉が出ない、姉のアナばかり優遇されていると感じて不満を募らせていた。
そんな時、不思議な能力を持つ少年ベンと知り合い、仲良くなる。
一方アナは、離れている相手と意思疎通出来る、少女アイシャと仲良くなっていく。
やがて4人は、一緒に過ごすようになり、互いに自分達の不思議な能力を磨き、
次第に思い通りに使いこなせる様になっていくのだったが…。
この無機質な団地に住む子供達。
団地の形状もこの作品のちょっとしたアクセントになっている。
<自閉症のアナと妹のイーダ>
引っ越して来た当初までは、何も出来ないし、何も感じない姉を馬鹿にしている。
(つねっても、痛がらないし…とつねったり)
ところがこの団地に引っ越して来てから…。
<面白いものを見せてやるとイーダを誘うベン>
最初はモノを飛ばす、力を見せる。
(子供だから、残酷な事も平気でやってのける。あくまでも遊びの延長で…)
イーダだって、ミミズを踏んだり、蟻塚を壊したり…。
<アイシャは人の心が読める>
イーダがアナをほったらかしにして、ベンと遊んでいる間にアナはアイシャと仲良しに。
(アイシャといるとアナもスラスラと言葉が話せる)
4人が集まった時に、ベンはアナを見て、彼女の能力を見抜く。
段々と能力を増していくベン。と共に残虐性も増していく。
最初は子猫だったけれど…。
イーダは猫を殺したベンの残虐性を察知し、遊ばない様に決めるが…。
お構いなしに力を増幅しながら…、モノを移動させたり、人を操ったり…。
ベンが気に喰わない奴に力を使いだし、とうとう死人も出てしまう…。
が、止める事をせず、ベンはエスカレートしていくばかり…。
危機感を覚えた3人は…。
何とも言えない、面白さがある作品。(でも、私が面白いと言っても笑える面白さではない)
実際に笑える所は1ミリもないし、ご陽気な音楽も流れない。
かと言って、子供無邪気な残酷さを描いた部分はそれ程驚かないが、
ドンドンとエスカレート行く様は、背筋に寒気が走る感じ。
そして、このサイキックバトルに大人達が全く気付いてない所も滅茶苦茶良い。
実際はどうなのかは分からないけれど、自閉症の人には秀でた才能が眠っている
みたいな事が描かれる映画等が多いけれど。アナもね。
監督は、大友克洋氏の「童夢」の影響を受け、それを下敷きにと答えてらっしゃるが
私は前半の「無邪気な悪事」を見ながら「禁じられた遊び」を思い出したりした。
ラストに4人の子供達以外の子供が参戦しているのが…。メッチャ好きだ。
ごく普通の日常の中で行われる、サイキックバトルの行方をご覧になりたい貴方様に。
(↑そんな人居るんかな、私以外に…)
←このバナーより、どうか一つ、ポチッとなをくれなきゃ暴れ捲るゾウ
にほんブログ村