2021・仏 ★★☆☆☆(2.6)
監督:シルヴィ・オハヨン
出演:ナタリー・バイ リナ・クードリ パスカル・アルビロ
オートクチュールの世界を舞台に、境遇も年齢も異なる2人の女性の交流を描く人間ドラマ。
有名なメゾンに勤める引退間近のお針子と移民二世の少女が出会い、
切磋琢磨しながらコレクションに向けて準備を進めていく。
シルヴィ・オアヨンが監督と脚本を手掛ける。
ナタリー・バイ、リナ・クードリをはじめ、パスカル・アルビロ、クロード・ペロンらが
出演する。(シネマトゥデイより抜粋)
かなり前からジャケを睨んでは諦めていた作品。9月2日レンタル開始に伴いお安くなった。
何か、何処かで見た様な…。ふふふふ、この手の作品は大好物。
U-NEXT。399円。(ポイントで見ましたぁ~)
ディオールのオートクチュール部門でアトリエ責任者を務める孤高のお針子のエステル。
引退を決意した彼女は、自分にとって最後の仕事となる次のコレクションの準備に
休日もなく追われる日々を過ごす。
そんなある日、地下鉄でハンドバッグをひったくられてしまう。
その後、ハンドバッグを返しに来た犯人の不良娘ジャドに興味を抱くエステル。
ジャドの滑らかに動く指にドレスを縫い上げる才能を直感したエステルは、彼女を
警察へ突き出す代わりに見習いとしてアトリエに迎え入れる…。
反発しあいながらも、時には母娘の様に、そして親友の様に、美を生み出す
繊細な技術をジャドに授けていくエステルだったが…。
<ある意味、シンデレラストーリーだよな>
バックをひったくった犯人が、疎遠になっている自分の娘と重なったのか、大した中身では
なかった為か、警察に突き出す事をせずに「美しい指」を褒めて、仕事に誘う。
(この時点で、既にあり得ないのだが、此処は100歩譲って…)
ジャドは殆ど褒められたことが無く、キチンとした仕事に就く気もない毎日を過ごしていた。
病弱な母親の介護もあったのだが「学歴も何にもない自分なんか」と言う気持ちも。
家庭も裕福ではなく、しかも移民の子・団地の子と言う差別用語を散々聞かされて来たが
意外なほどに、お針子の皆は優しくジャドを指導してくれる。
彼氏も出来たり~、そうなると、スグに調子に乗って仕事をさぼったりしちゃう。
仕事に対する責任感等、毛頭ない。
それでも、ジャドの資質を見抜いたエステルは、厳しい態度だけれど
何度でも、失敗も見逃して挑戦させる。
単に後継者を作りたい為でもなく。やっぱ何処か娘の影をジャドに見ていたのかな?
仕事一途に生きて来たエステル。そんなエステルの事を理解出来ないジャド。
が、最後のコレクションに向けて、絶対に休む筈等無いエステルが出勤しない…。
前日も口汚くエステルの事を罵ったジャドだったが、慌てて仕事場を飛び出し
エステルの家へと走るのだったが…。
<左から2番目の人が、唯一意地悪でジャドに対して差別丸出しな態度を取る>
<こういう映像とかを見ながら「前に見た事あるで!」と思った。>
<ディオールと私>
↑このドキュメンタリーで、お針子さん達のプロフェッショナルな仕事ぶりに感動した。
縁の下の力持ちで、決して表に出る事の無い「お針子さん」達。
でも彼女達は、それぞれに「プロ」に徹した仕事が出来る腕を持ち自信に満ちている。
そう言う彼女達にスポットライトを当てた作品だったけれど、余りにも御伽噺過ぎたな。
やっぱ、それ相当な力を持っているにも拘らず、プロの道は厳しいと言う方が納得出来るし
「ディオール」と言うブランド名が出るからには、これではあかんやろ~って思う。
やっぱみんなの憧れの仕事場だものね。
其れでも認められる為には、人の何倍も苦労を重ねて…と、昔ながらのお話には
なってしまうが、針も持った事の無い不良娘が手が美しく、指先が器用そうだと言うだけで
此処で働けるなら、物凄い人達が詰めかけるだろう。
ジャドが言葉遣いが悪いのは分かるけれど、言い争いになると誰しもが
口汚くなってしまうのは、如何なものか?とも…。
それと、仕事場で「ハサミ」を床に落とすのは不吉と言う、ジンクスはフィクションっす。
でも在りそうで、面白かったな。
ドキュメンタリーと両方が見れるなら、それは素敵だけれど。
どちらかしか見る時間が無いのであれば、私は断然ドキュメンタリーの方をお勧めします。
プロの仕事が見れます事よ。
華やかな世界の様に見えて、其処は本当に地味な世界なんだよね。
(そう言うのにも気づいて欲しいなぁ~ってか?)
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