2017・英 ★★★★☆(4.1)
監督:フランシス・リー
出演:ジョシュ・オコナー アレック・セカレアヌ ジェマ・ジョーンズ イアン・ハート
イギリスの牧場で出会った男性同士のラブストーリー。
牧場を管理する青年と季節労働者として雇われた男性が惹かれ合う。
監督を務めたのはフランシス・リー。
ジョシュ・オコナーとアレック・セカレアヌが青年と労働者を演じ、イアン・ハートが
青年の父親役で出演している。(シネマトゥデイより抜粋)
ヤイヤイ言っていた作品をやっと見る事が出来ました。 勿論見れた事に感謝ですが
満席で見るより、今日みたいに余裕のある客席でじっくり見れて良かったワァ~。
年老いた祖母や病気の父に代わり、家族経営の寂れた牧場を切り盛りする青年ジョニー。
孤独な労働の日々を酒と行きずりのセックスで紛らわしていた。
父親は半身麻痺の為に、早くジョニーに仕事を覚えさせるためにも、口うるさい。
出産間近の牛がいるが、その前に1頭の牛を売りに行き、顔見知りの青年を誘ってしまった。
帰宅したら、杖を突いた父親が牛舎で睨んでいる。
既に出産が終わり、父親では手伝ってやれずに子牛は死んでしまった。
まっすぐ帰っていたら助けてやれたのに…。
頭では分かっているけれど、1人で雁字搦めになっている自分を呪う様に、毎日を生きるジョニー。
そんな事も有り、彼のもとに、ルーマニア移民の季節労働者ゲオルゲが羊の出産シーズンを
手伝いにやってくる。
彼は移民ではあるけれど、母親が英語の教師だった為に流暢な英語を話す。
しかも、牧場の仕事の事は勿論、ジョニーよりか、知識も何もかも経験豊富な男だった。
そんなゲオルゲを小馬鹿にする様に、ジョニーは彼の事を「ジプシー」と呼ぶ…。
はじめのうちは衝突してばかりの2人だったが、羊に優しく接するゲオルゲに、ジョニーは
これまで感じたことのない恋心を抱きはじめるのだったが…。
ゲオルゲ以外は知っている役者さんなのに、本作ではマヂで此処に暮らす人々のように感じられる。
「ブロークバック・マウンテン」が、未だに今一つ乗れない私だが、始まってすぐにジョニーは
「ゲイ」なのだと分かる。 始まりの時点から、男性が好きなんだから、話は入りやすい。
父親と祖母と暮らす、ジョニー。 この父親が、ストーリー半ばでまたもや発作で、介護なしでは
どうにもならない状態になってしまう。
父親役の「イアン・ハート」氏がメサメサ良いのよ。(爺さんには、ちょっと弱いのか?私)
ばぁちゃんから見れば、父親は息子なんだけれど、「夫婦か?」って思う程、ばあちゃんは若いし元気。
しかも、分かってらっしゃる。 病院から替えのパジャマを取りに帰ってきたら、床に散乱している
ジョニー達の汚れもの。 それを片付けたら、使用済みのゴムを見つけて、呆れ顔でトイレに流す。
本作は、ジョニーの成長ストーリー。 ゲオルゲに出会って、本当の「愛」を知る。
そして、「神の恵の国」で本気で暮らす事を決めるお話です。
出産で死にかけた子羊を助けたゲオルゲは、母親のように可愛がる。
ミルクをやって、寒い夜は懐に入れて…。 と、死産だった子羊の皮を徐に剥いでいく…。
何をするの?って思っていたら、その毛皮を可愛がっている子羊に手足を通して着せてやる。
そうすると、死産だった事に気付かない母羊が自分の子供だと勘違いして、乳を飲ませてやる。
いやぁ~、感動したぜい。 なんと優しい男なんだ、ゲオルゲ。
其処まで激しい描写はないのだけれど、下半身丸出しで話し込む2人には参った。
そんな事、普通なんだろうけれど、なんか苦笑いしちゃうじゃない。
何処までも、ごく普通の風景や生活…。
ゲイの作品としてばかり、取り上げられてしまうと思うけれど、相手が男だと言うだけであって
この大地で、巡り合った2人が愛し合うストーリー。
しかも、初監督作品とはびっくりした。 監督は、この土地の出身で、実家は牧場だったそうで
ごく普通の話を撮ったんだと話されておりました。
出会いがあれば、喧嘩も別れも…。 そうして絆が深くなっていく…。
そして成長していく。 良い作品でした。 素直にそう言えます。
いやぁ~、あのまま「幻」の作品にならずに、心の底から本当に見れた事に感謝します。
←このバナーより、是非とも1日1回ポチッとなを下さりませ。下さいよ~ん。
にほんブログ村
ブロークバック・マウンテン [DVD]
800円
Amazon |