津軽のカマリ | 新・伝説のhiropoo映画日記

新・伝説のhiropoo映画日記

映画が好きだ。ドラマも好きだ。
そして、イケてる面はもっと好きだ。

そんな好きなものが詰まった日記、読んでみるかい。

                  

2018・邦画     ★★★☆☆(3.8)

             

監督:大西功一

出演:高橋竹山(初代)  高橋竹山(ニ代目)

                      

                     

大西功一が監督を務め、津軽三味線の名人の初代・高橋竹山に迫ったドキュメンタリー。

                                     

幼くして視力を奪われながらも、三味線だけを頼りに生き抜いた初代・高橋竹山の在りし日の姿を

映し出す。

                 

二代目・高橋竹山や、弟子の西川洋子らが出演。

残された貴重な映像や音源が披露される。(シネマトゥデイより抜粋)

                        

                         

                             

ブタ

マイヤンガーシスターが、三味線を習っており、本作を見たら「絶対」書いてなと言っていたので。

いつもお世話になっておる、小虎ちゃんからも…。

本作もドキュメンタリーだが、まぁ未体験も始まるし、当分お預けとなるので、読んで頂けたらと思う。

                           

                             

津軽三味線の巨星、故・初代 高橋竹山の人生をたどり、三味線の音色に込められた

北東北の魂に迫っていくとともに、二代目 高橋竹山が師匠の心の内を再確認していく旅にも

焦点を当て、津軽三味線の魅力の真髄を明らかにしていくドキュメンタリー。

                                  

                         

私の実父も、民謡や浪曲が好きな人だったので、わりと子供の頃から「高橋竹山」の名前は

知っていた。

                      

                     

明治生まれ。

幼少期に煩った麻疹が元でおおよその視力を失う。

                                

北東北の過酷な環境の中、庶民の暮らしは貧しく、福祉もまだ整わない時代。

学校にも行ってはみたが、たいそう虐められて2日で行かなくなった。

                       

目が不自由なモノでも、生きていく為に三味線を習い、門付けをしながら乞食同然に彷徨った。

(男は門付け、女はイタコとして生きて行く)

 

生前、竹山は「津軽の匂いがわきでるような音をだしたい」と語っている。

(タイトルのカマリとは、匂いの事)

                              

彼を産み、視力を奪い、蔑み、また命の綱となった三味線を授けた恨めしくも愛おしいこの土地に

初代竹山は終生拠点を置き、津軽の音を探し続けた。

                              

                           

本作は、残された映像や音声、生身の竹山を知る人々の言葉を拾いながら、彼の人生や

心模様を呼び覚ましていく。

                      

そして、この地に今も残る風習や文化、人々の暮らしにレンズを向け、竹山の音に潜むであろう

津軽の原風景を浮き彫りにしていく。

(↑バッ様たちも、ちゃんと拝みに来て、その後はお楽しみの宴会となり、良い調子で歌いだすのだが)

                               

                      

そして、二代目竹山が、師匠の足取りを辿り、色々な地に足を運ぶのにも同行する。

                            

                        

初代竹山が、確かに二代目を認めて継承したにも関わらず、未だに彼女の事を「竹山」と

呼ばれる事は少ないと言う。

                 

で~、映画の方は、沢山のお弟子さんや、世話をしていた孫等が出てきて、竹山の話等をして

なかでも、西川氏は自分の店で弾き語り等をしている為か、物凄く話が上手で、聞き入ってしまった。

                      

北海道に行った時、寒くてお金もなくて、泊る所も食べる物もなく、「これで終わりか?」と思った時に

助けてくれたのは、韓国の人だったとか。 お礼に「アリラン」を弾いたと言う話は、マヂで泣けた。

                        

                   

ところが、本作にはその西川氏が最初の弟子とテロップが出るのだが…。

内情はどうやら違う様で。 最後の内弟子と紹介されていた方も、「弟子ではない」と

中傷されていた。

                  

そう言う、お家騒動がまだ続いているのなら、そう言うテロップは出さずに、「竹山」の思い出話を

するだけで良かったのでは?

(但し、二代目は正規の継承者です)

                            

それとか、アーカイブで初代竹山氏が語っている部分ばかりを繋げても良かったのでは?

                            

                      

津軽弁で、とつとつと話されるのだが、物凄く哀愁を感じて、話に聞き入ってしまう。

門付けと言えば聞こえは良いが、実は「物乞い」と同じ扱いを受けていたそう。

                         

相当酷い目にも色々有ったそうだが、案外面白い事も言うし、皆が揃って言うのは「楽しい人」。

普段は優しい人でもあったそう。

                        

                       

そして、自分自身には厳しい人でもあったのだろう。

身体が絶えて、思う様に弾けなくなっても「一番良い時の竹山をご存知の皆さんに、悪い時の

竹山を聞いて貰いたい」と、演奏したそう。

             

雨が続いた時は、三味線が濡れると駄目になるので門付け出来ない。

何日も続いて、宿賃にも事欠いた時に横笛がわりと得意だったから、「尺八」で何とか門付けしようと

考えるも、ウンともスンとも音が出ない…、等とその頃の事の話をする。

                  

笑い事ではないのだが、何故だか思わず笑ってしまう。

そんな竹山氏は、尺八も良い音で聞かせてくれた。

                         

                    

楽器の演奏と言うのは、聞いた人の好き嫌いだと思う。

                        

初代竹山氏の三味線の音色は、1音1音がキッチリと聞き取りが出来、尚且つ丸みを帯びているように

感じたのは私だけだろうか?

                   

そして、何時までも聞き続けていたくなってしまう音色なのである。

 

 

年末から、何本か見たドキュメンタリー作品の中で、一番好きだったのだが、記事を書くにあたって

調べてみたら、何処となく上っ面だけを掬い取った内容だったのだなって分かって、かなり残念。

                      

でも、若い人達に見てもらうには、とっかかりとして良いのやも。

予告編を張っておこう。

 

                     

                            

                             

                            

                             

                           

 

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