人魚の眠る家 | 新・伝説のhiropoo映画日記

新・伝説のhiropoo映画日記

映画が好きだ。ドラマも好きだ。
そして、イケてる面はもっと好きだ。

そんな好きなものが詰まった日記、読んでみるかい。

                    

2018・邦画     ★★★☆☆(3.9)

              

監督:堤幸彦

出演:篠原涼子  西島秀俊  坂口健太郎  川栄李奈  松坂慶子  田中泯

                     

                       

数々の著書が映像化されてきた作家・東野圭吾の小説を原作にしたミステリー。

                                 

事故で重体に陥った少女の両親が過酷な選択を強いられる。

                              

メガホンを取るのは堤幸彦。

篠原涼子が主演を務め、西島秀俊らが共演する。

脚本を、篠崎絵里子が担当する。(シネマトゥデイより抜粋)

                     

                            

                          

ブタ

今日は張り切って、久々に3本、ほぼぶっ続けで見た。 夜中に長電話してたら、遅くなってしまって。

                        

                         

2人の子を持つ播磨薫子だったが、IT機器メーカー社長の夫・和昌とは別居中で、娘・瑞穂の

小学校のお受験が終わったら離婚することになっていた…。

                         

                       

薫子の母に子供達を見て貰い、自分達はプレお受験を受けているその時、和昌の携帯が鳴る。

                   

嫌な顔をする薫子に、「本番ではキチンと切るから」と言いながら、電話に出ると瑞穂が事故に

あったと言う内容であった。

                             

夫婦で病院に駆けつけると、瑞穂がプールの事故で意識不明となり、医師からは回復の

見込みはないと脳死を告げられる。

                            

                           

それに伴い、夫婦は苦渋の決断で臓器提供を受け入れる。

                           

しかし薫子は直前になって翻意し、和昌の会社の研究員・星野のある研究成果に最後の

望みを託すのだったが…。

                          

                     

星野の研究は、ロボットの手足の開発ではなく、脊髄や脳から出る信号によって、自分の手足を

動かせると、生きる喜びも倍増するに違いないという思いから、熱心に研究を進めていた。

                         

                    

余りに研究にのめり込む星野は、彼女との関係もギクシャクし、益々研究に没頭していく。

                            

                       

本作は、何処から見ても、全く違和感なく受け入れられる作品。

                     

もし、自分の小さな子供が「脳死状態」を迎えたら…。 日常では全く考えない事柄ではあるけれど

自分の身には、全く無関係とは言い難い…。

                   

日本では、「脳死」か「心臓停止」で死亡の判断をするそう。

                

この夫婦の場合は、一旦は脳死で死亡を認めて、臓器移植のコーディネーターまでが来るという

状況になって、娘の指が動いた為に「この子は生きている」と死亡を認めずに、人工呼吸器に変わる

横隔膜のペースメーカーによる呼吸で、管が減り、遂には自宅で介護が出来る様に…。

                    

しかし、一旦死んだ脳は蘇ることは無く、眠ったままの状態である。

                         

が、横隔膜で呼吸を誘発している事から、普通の寝たきりで人工呼吸を付けている患者と

比べると、まるで違う状態が保たれている事を医師から聞き、その報告を受けた和昌は

星野の研究を娘に使ってみようと思う。

                

               

薫子は最初は、確かに躊躇したのだが、電気の信号により足が動いたのを見ると、瑞穂が

生きている事を実感し、日々の歓びを感じる事となる。

                       

                      

そうなると、他人がどう思うが、瑞穂は生きていると、何時か目覚める時まで身体を維持してやり

目覚めるとすぐに動けるようにと…、先々の夢を見始める薫子。

                    

もちろん、勧めた和昌も、当初はマジックを見る様な気分で、喜びも大きかったのだが…。

                   

季節が良くなり、眠っている状態の瑞穂を外に連れ出す、毎日が続くようになるのだったが。

                       

                      

家族から考えると、一縷の希望を掴みたいと言う思いも痛いほど分かる。

しかし、他人から見ると、それは「人間の領域を超えた」モノとして、見てしまう。

                 

息子の友人等は、「死んでいるのに気持ち悪い」と言われると、薫子に反抗するけれど。

そういう気持ちも、分からなくはない。 

                                 

実際、電気信号で、手足を動かし、笑みさえ浮かばせることが出来た時、「人形じゃないのに」と

思ってしまった。

                   

                  

本作は、そう言う人間心理を非常に上手く描いているし、其処に親の愛情等も絡まって来る。

可愛い盛りの子供を失う親の気持ちは、計り知る事は出来ないけれど…。

「私も子供を育てた母親なのよ」と言う、祖母の気持ちも、手に取るようにわかる。

                   

それにしても、脳死状態の子供の臓器提供の判断を親がせねばならないなんて、残酷な事なのだろう。

              

万が一の奇跡を信じたい、親なら当たり前の事なのだが…。

現実を突きつけられる辛さ…。  他人事とは思えない作品であった。

                      

                         

                            

                          

                             

 

 

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