チェイサー(R-15)  間違いなく、私の中の今年の5本に入る作品! | 新・伝説のhiropoo映画日記

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映画が好きだ。ドラマも好きだ。
そして、イケてる面はもっと好きだ。

そんな好きなものが詰まった日記、読んでみるかい。


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2008・韓国     ★★★★★

                              

監督:ナ・ホンジン

出演:キム・ユンソク  ハ・ジョンウ  ソ・ヨンヒ

                                      

                                               

デリヘルの斡旋業を営む元刑事のジュンホ(ユンソク)。


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最近、たて続けに2人のデリヘル嬢が行方をくらましてしまった…。

ジュンホは、女達に渡した高額な手付金を取り戻す為、怒り心頭で個人的に捜索を開始する。

                                                  

そして、道路に置きっぱなしにされた失踪中の女の車の中から、彼女の携帯電話を

見つけ出した。

其処からジュンホは、着信履歴に「4885」という数字を見つける。

                                         

この番号の持ち主から、女の出張依頼が有り、その後2人の女は姿を消したのだ。

持ち主は、女達の逃走に関係しているのか?


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部下から、依頼があるのに出張に行ける女がいないと連絡が入る…。

女達の失踪でイラついているジュンホは、風邪で具合が悪いと言うミジンを

無理やり仕事に行かせた。

                                                      

ところが、ミジンを斡旋した客の番号も末尾が「4885」だった事を聞き、

彼女が向かったマンウォン町に急ぐ。

                                                     

迷路の様な住宅街に佇む大きな家に迎えられたミジンは、ジュンホの指示通り

「シャワーを浴びる」と言って風呂場に入り、ジュンホに男の住所を連絡する筈だった。

が、どうした事か…、携帯電話は圏外で連絡が出来ない。

 

その男によって手足を縛られ監禁されてしまうミジン…。

どうやら行方不明の女達がこの男に殺された事を察し、泣きながら必死に命乞いをするが…。


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マンウォン町に着いたジュンホは、ミジンに電話が繋がらずイラついていた。

そして、車で捜索中に路地から出てきた車と接触事故を起こしてしまう…。

                                     

相手の車の中を覗くと、大した衝撃もなかったにも関わらず、運転手の服には血が付いていた。

彼に疑いを抱いたジュンホは、男の眼の前で例の電話番号をプッシュする…。


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鳴り響く着信音…。

男はジュンホの一瞬の隙をつき、車を乗り捨て狭い路地へと走り出した。

                                        

長い逃走劇の末、ついに男・ヨンミン(ジョンウ)を捕獲。

しかし、事故の騒ぎを聞きつけ駆け付けた警察官が、殴られて血だらけになった

ヨンミンを不審に思い、ジュンホ共々署に連行する。


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警察での尋問に対し、辻褄が合わない答えを繰り返すヨンミンだったが…。


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ヨンミンは衝撃の事実を口走る…。

しかも、面白そうに…、

                      

「女達は俺が殺した。そして、最後の女はまだ生きている。」


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それ以上については口を閉ざしたヨンミンは、物的証拠がないまま拘束期限切れとなり

釈放されてしまう…。

                            

                                       

                                        

                                             

                                                

《***》
早くも、5月になってしまった…。

年々、日々の過ぎるのが早くなっている気がするのは私だけ?

                         

ファーストデイと言う事で、シネコンを避けてミニシアター系で見れる作品の時間を

調節して2本見て来た。

どちらを記事にするのかは、帰宅中に考えようと、今日は記事の準備をせずに

出掛けたのだが…。

                              

2本目に見た、この作品に圧倒されて、先に1本見た事も忘れる程の

出来の作品だった為に迷う事無くこの作品の記事を書く事にした。 

(もう1本は、4日辺りにUPするかな?)

                                          

実際に起こった、10ヶ月に21人を殺害した、連続殺人犯「ユ・ヨンチョル」事件に

基づいた韓国製クライム・サスペンス作品。

                                      

昨年、韓国では「ソン・ガンホ」「イ・ビョンホン」「チョン・ウソン」のトップスターが

出演の映画「良い奴・悪い奴・変な奴(原題)」が、予想通り700万人と言う動員数を

弾き出したのだが、実はこれだけのスターが揃い、史上最大の制作費とヒット・メーカーの

「キム・ジウン」がメガフォンを取ったにも関わらず、目論んでいた数字には達しなかった。

(私は、チョン・ウソン作品なので見たいが!)

                                

ところが、誰もが予想だにしなかった、新人監督の撮った全ての点で「良い奴~」と

真逆の条件の作品。

低予算作品で、アイドル性の乏しい面子等で、500万人の動員したと言う記事を読み、

かなり前から期待していた作品であった。

                           

あまり喜ばしいニュースではないが、既にレオ様が主役で「ハリウッドリメイク」が

決定している。


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ハリウッド作品等では、事情があって刑事を辞めさせられた男は、探偵等をやる事が

多いが、ジュンホは大胆にもデリヘルを細々と行なって生活をしている。

                                 

この作品の一番面白いところが、この設定。 ジュンホは、元刑事。

で、大事なデリヘル嬢が相次いで、2人も行方をくらます。

てっきり、ジュンホは女達が「手付金」を手にして、逃げてしまったか、もしくは

「売り飛ばされた」と思い込んでいる。

                             

その頃、警察はまともな捜査や市長を警護する事すら出来ずに、汚名を被ったままで、

何処かで返上したいと躍起になっている状態…。

                                    

ジュンホは、行方をくらましたデリヘル嬢の事を現役の先輩刑事に相談してはいるものの、

殆ど相手にして貰えない。

仕方が無いので、昔取った杵柄で行方不明のデリヘル嬢を一人で捜索しだすのだが…。

                                     

事件が起こっても、今は一般ピープルのジュンホは事件現場に入れて貰える事も、

捜査の状況を聞く事すら出来ない。

その辺が、物凄くもどかしく見ているこちら側も、思わず地団太を踏んでしまう…。

                                     

だが、一般ピープルのジュンホは、警察の人間ではない為に暴力で、自白を促す事が

出来るのである。

(警察では、暴力をふるっての事情徴収等は出来ないので、なかなか自白に持っていけない)

                                            

此処のところが、堪らなく上手く作られている。

                                       

                                      

実際に、ヨンミンは色々な場所で一時的に拘束されているものの、全てにおいて

物的証拠不足の為に保釈され続けている極悪犯。

                      

このヨンミンの猟奇殺人具合が尋常でない。 

しかも、理由も作品中に明確にされており、納得も出来る。 

(だから犯行に及んで良いと言うことは無いからね)

                                            

そして、この作品をより一層に夢中させてくれるのは、スピード感と所々にある

クスッと笑ってしまうシーン。

                                              

兎に角、「ミジンは生きている」と言う事が分かり、何処にいるのか? 

どうしているのか?ヨンミンが保釈されるまでに、探し出さねばならない…。  

そう言う、サスペンス部分もかなりドキドキハラハラする。

                                    

ジュンホがバリバリの若い男性ではなく、かなりボロボロなオヤヂなのに、

犯人を追い坂道を走りまくる。

何としても、ミジン助けようとする心が、こっちにもヒシヒシと伝わって来る為に、

どれ程ジュンホにエールを心の中で送った事か!

                             

作品にのめり込み過ぎて、ジュンホがヤバイ状況になったシーンでは、

小さな悲鳴すら劇場内に聞こえていた。

                                            

この間の「眠れる美女」はR-15でいいと思ったが、本作はR-18ではないかな?

                                       

私が満点だからと言って、この作品に付いては「かなりの心臓の強い方」

もしくは「ホラー作品で血塗れに慣れている方」等に限っては、出来たらば

是非劇場で見て欲しい作品。

                        

3D作品ではないのに、思わず自分の身を自分の腕で守ってしまう行動に

出そうになったりしちゃいます。叫び

                               

「屋敷女」を見た後と同じぐらいに、お腹一杯になりましてよ! 

でも、ホラーではないけどね。


勿論、「グラン・トリノ 」も全く違った意味で今年の1番だと思うけれど、この作品も

1番候補に堂々上がっているわ。

                                            

監督のインタヴューで、今後も「コメディやラヴコメ」等は撮るつもりが無いと

仰っておりました。

おぉ、初監督でこの作品でこのコメント、かなり今後が楽しみだわ! 要チェックグッド!

 


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