SPIRIT  強いだけが、男じゃ無い…! 武道の精神見たり!! | 新・伝説のhiropoo映画日記

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映画が好きだ。ドラマも好きだ。
そして、イケてる面はもっと好きだ。

そんな好きなものが詰まった日記、読んでみるかい。

 

2006・香港・米     ★★★★☆(4.8)

 

 

監督:ロニー・ユー

 

出演:ジェット・リー 中村獅堂 原田真人 ドン・ヨン スン・リー ネイサン・ジョーンズ   

 

 

体が弱く、喘息も持っているフォ・ユァンジア。  

 

 

子供ながらに武道の達人でもある父に憧れを持っていた。

ところが、父は同じ道を歩ませる事を嫌い、フォに稽古を付けてやる事は無かった。

それがかえって、フォの心に武道への憧れに火を付けるのであった。

 

 

父は他界し、父の道場を引き継いだフォも武術のツワモノとなり、何時か天津一の

武道家になるとそればかりを考える様になる。

 

 

母は、そんなフォの身を案じ「武道とは己自身に勝つ事なのだ」と父の教えを説くが、

耳には入らない。

妻も先立ち、一人娘の為にも再婚をと言う母の言葉には、

「そんな事をしている暇が無い」と答える。

 

試合では、向かう所敵無しの状態になる。  

 

ある時は、挑戦状に署名した者全てを武道台に上がらせて、次々に倒すと言う

無鉄砲な事までしてのける。

そんな、おごりを見せる態度に幼馴染で親友のジンスンだけが、

フォに忠告してくれるのだが「学術肌のお前に何が分る?」と有頂天である。  

弟子も引っ切り無しに入門を志願してくる。

 

そんなある日、最後の天津での敵として名が上がって来たチンと言う

熟練した武道家が、フォの弟子を瀕死の状態にした事を知り、

頭に血が上ったフォは、ジンスンの店で誕生会をやっていたチンに挑戦状を突きつける。

 

そして、事もあろうか最後の一手を出し、チンを死に追いやってしまう。

もともとフォの事を良く思っていなかった、義父の命を奪われた息子は逆上し、

フォが祝杯をあげている最中にフォの母と愛娘を殺害してしまう。

 

翌日、疲れ果て、その上チンの命を奪ってしまった後ろめたさも有り、フラフラで帰った

自宅に待っているのは、返事のしない2人の遺体であった。

悲しみに暮れながらも、燃え上がる復讐心でチンの家に行くと「俺がやったのさ!」と

フォの前で、自分の首を切りつけ自害する息子。

 

怒り狂ってはいたが、流石にチンの妻と娘を殺す事は出来なかったフォは、

フラフラと自宅に戻ろうとする。

そこにチンにやられたと言う弟子から、チンの愛人に手を出して、遣られた事を聞かされる。

   

 

母も娘もチンさえも、そんな詰らない理由で殺されてしまったのだ。

 

フォは、自宅には戻らず当ての無い虚無の世界をさ迷い歩く。 

そして、遂には川に足を取られ流されてしまう。偶然にも助け出されるフォ。 

そこは、のどかな農村であった。

  

おばあさんと孫娘で盲目の少女・ユエツーが時間を掛け、優しく接し

フォの心を和ませて行く。

村の皆もユエツーでさえ、何処から来た等・名前さえ聞かない純朴さに触れながら、

フォは次第に心に生きる闘志をみなぎらせて行く。

 

何時かは、出ていく人だと心得ていたユエツーは、旅の支度をフォの為に整えて遣っていた。

 

折りしも、天津ではオブライアンと言うアメリカの格闘家が、中国人を次々と負かし

中国人の事を「東洋の腰抜けども」と罵倒していた。

 

 

それを知ったフォは、オブライアンに真の中国の武道家の姿を見せ付けるのであった。

 

 

そこには、昔の様な慢心な気持ちは、フォの心には微塵も見当たる事は無かった…。

 

 

 

《***》

 

 

 

一足お先に試写会に行って来ました。

内容は、少し長めの劇場予告を見れば、全てが分る様なストーリーです。

但し、現実に存在した人物の実話です。それも、中国武術の創始者と言われている男の話。

 

今年43歳になるジェット・リーにとってもこれが最後のマーシャル・アーツとなるそうです。

 

ジェット・リーにとっても、自身の原点となるフォを演じ切ることで、

もう一回り大きな役者になるのでは?と期待しています。

 

今回は、出演も制作にも参加しているジェット・リーは、言うまでも無く少林寺拳法の

チャンピオンを10代で5年連続獲得すると言う偉業を成し得た人物。  

 

今も、その記録は誰の手によっても抜かれてはいない。

そのジェット・リーが言うSPIRITとは「戦い方だけを幾ら学んでも不十分。

まずは、武術の精神を理解しなければならない」

まさしく、この作品のテーマであろう。

 

フォの父親役のコリン・チョウは良い役者ですね。

 

そして、親友役のドン・ヨンは何処か「嘉門達夫」の風貌を持つが、頼もしい存在。

彼がいなければ、フォの思いは全うする事は出来なかったでしょう。

 

中村獅堂は、超美味しい役どころ。  自ら志願して中国語も吹き替え無しでやったらしい。

 

 

勿論、ストーリーに涙する事も多々有りますが、ジェット・リーの舞う様に繰り出す、

カンフーの形の美しさにこれまた、感動してしまった。

 

 

男前の息子にも超お勧めしたけれど、格闘好きのききょうちゃんにも良いと思う。

 

時間的にも、纏まっていて長すぎず、短すぎずと良い感じでした。  

清い気持ちで劇場を後に出来る作品。  3月18日から、一般公開で御座います。

 

 

《+++》

 

 

雪雪雪!!!げげげ~~。 しかも、吹雪いているじゃ無いか!

こんな日に試写会に行く私は、本当に天に見放されているのね!

しかも、初めての会場。色々思案したけれど、歩きなれた道をテコテコ歩いて行きました。

結構、文句を言う人が多い試写会会場だったけれど、まぁまぁじゃ無いかなぁ~。  

色々教えてくれて、有難うづみハハさん!

これなら、そんなに会場で差別しないで、試写会に応募しましょうか。

 

当たってくれると尚嬉しいのだが…。  ちょっと疲れましたとさ!