- メゾン・ド・ヒミコ (通常版)
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2005・邦画 ★★★☆☆(3.9) - 監督:犬童一心
- 出演:オダギリジョー 柴咲コウ 田中泯 高橋昌也 西島秀俊 歌澤寅右衛門
塗装会社の事務員・吉田沙織(柴咲)24歳。 どう見ても、行けてない女である。
母親が亡くなった時の手術代や入院費の借金で、夜はコンビニのアルバイトもしている。
もっと、実入りの良い風俗関係の仕事に就こうかとも思案中。
ある雨の日、そんな沙織に一人の美しい男が尋ねてくる。
男は、岸本晴彦(オダギリ)。 卑弥呼(田中)と呼ばれるゲイの老人の愛人であった。
卑弥呼は、銀座に出来た最初のゲイバーの名前。 晴彦の恋人は卑弥呼の2代目のママであった。
そして何を隠そう、その2代目卑弥呼は沙織母子を捨てた父親であった。
今はバーをたたみ、海沿いのラブホテルを買い取り、ゲイ専門の老人ホームにして年老いたゲイ達と肩を
寄せ合い住んでいる。
しかも、卑弥呼はガンに侵されており、そう長くも無い命である。
晴彦に父親の死期が近い事を知らされても、沙織は捨てられた自分達の惨めなこれまでを考えると、卑弥呼を
許す事が出来ない。
ましてや、ゲイの父親の存在すら考えられない。
そればらば、と沙織の仕事の休みの日曜日にゲイの老人ホーム“メゾン・ド・ヒミコ”の雑用を1日3万円で
引き受けないかと誘われる。
破格のバイト料と卑弥呼の遺産が入る事を聞かされた沙織は、雑用を引き受ける事にする。
そして、寂しい彼らの気持ちに触れるに付け、沙織の心も徐々に解れ出す。
沙織は、父親・卑弥呼を許す事が出来るのであろうか?
卑弥呼が亡くなるとメゾンドヒミコの存続はどうなるのか?
《***》
映画はとても楽しみにしていた。 シチュエーションが抜群の面白さ。
ホームにいる老人ゲイ達の達者な演技・コスチュームもそれぞれの味を出して楽しめる。
柴咲の仏頂面が、本当にピタットはまっている。
台詞もゲイ達のアケスケな下ネタも、笑いを誘う。 笑いを誘うと同時に寂しさも感じ取れる。
2人の相対する男が出てくる。
男にしか感じられない晴彦と自分の会社の事務員に片っ端から手を出す細川専務(西島)。
どちらが本当の男か決めてくれと言わんばかりである。
どっちも、人間なんだよね。 私は、晴彦の方が好きだけど。
後半、私だったらこうするのになぁ~と思いながら自宅に帰った。
晴彦のちょっとした思い違いで、沙織と関係を持とうとするが結局は女は抱けないと現実を知るが、
沙織と1度の関係を持ち、妊娠したら…。 あれ程までに嫌っていた両親の関係と同じ境遇になると
父を許していた母の気持ちも理解でき、もっと深みが出たのでは?
私なら…。 そう描くのになぁ~と。
もう一つ、卑弥呼の薔薇のガウンが美しくて、「何処でお求め?」と聞きたかったけど(笑)
まぁ、人間の心のヒダをちょっぴりしょっぱく見せる映画。 中々楽しかったよ。
所がサ~~~!!!
昨日は、水曜日のレディースデイという事で、早めに家を出た訳ですよ。
10数分のお買い物はしましたよ! でもさぁ~、開演30分以上前には確かに着いていたのにさぁ~。
な、なんと!!!「12時からの上演は、立ち見で御座います」 う、うそ~~ん!
でも、3時間以上も時間を潰す手立ても無く、心を鬼にして2時間20分立って、見せて頂きました!
本当に立ち見なんて、何年ぶりだろう? 息子の1時間の授業参観も立っていられないのに。
どうなるのだろうか? 体の前にあるバーに凭れ掛かりながらも、頑張りました。
もう、足はガクガク。 帰り道は、足が痛かったけど…。(すぐに痛くなるのは、若い証拠か?)
まぁ、しょっぱい映画の上に良い思い出付きで、いいかもなぁ~。
それにしても、かなりきつかったぞ! まさしく、ピキピキピッキー!の足。 歳は取りたくないものだ。うぅぅぅぅ。