最近、閉店時間を繰り上げる小売が増えています。

理由は単純、利益を増やすため。

閉店前の一定時間、売上とそれにかかる経費をてんびんにかけて、「経費>売上」になるのなら、閉店時間を繰り上げるというわけです。特に時間延長による人件費は店にとって大きな負担になっています。その他、大規模店舗にもなると光熱費もばかにならない状況です。

この閉店時間前の売上。地域の特性により大きく異なります。「都心と郊外」「駅前と国道沿い」…様々な要因で変わります。また、同じ店舗内でも商品によって傾向は違います。紳士服や子供服は短くなっても影響は少なく、食品・婦人用品などは売上シェアが大きいと言えます。例えば私の担当する商品群では6時以降、1万円の売上をとるために10倍以上の経費をかけています。

さまざまな要因を分析しながら、短縮時間を決めるのですが、最後の壁は「お客さまの反応」。わかっているけど、踏み出せないのはこの問題が残っているからです。

「閉店を繰り上げ?ああ、あの店も終わりかね。」というものから、「不便になるよね~。お客のこと考えてないんじゃないの?」というものまでさまざまなお客さまの反応。サービス業として一番気になるお客さまの反応が、閉店時間繰り上げによってプラスになることはないからです。

しかし、背に腹は代えられないという現状。あまりにも非効率な状況にようやく取り組みだしたということです。中には高島屋東京店のように短縮した他社のお客さまも取り込もうと逆に力を入れているところも出てきていますし、各社様々知恵比べ。ピンチをチャンスに変えるいい機会かも知れません。

※高島屋東京店、夕方の販売強化、5―8時、割安品など提供(MJ)
※夜のスーパーに背広姿の男性客が目立つように。一部のスーパーでは深夜の売上高が前年を上回り始めた(日経)