昨年9月からすでに9,000人入党があったらしい。

その現象も驚きましたが、私はマーチャンダイジングの敗北を感じました。

「蟹工船」自体も今年すでに35万部以上増刷されている(通年は5千部程度)。
それがこの2ヶ月で30万部売れました。

「蟹工船」…小林多喜二の名著、プロレタリア文学の代表作。
内容はというと、こんな書き方すれば叱られるかもしれないが、
面白いということからは対極、読み終わった後の無力感・やるせなさは想像以上。

これがなぜ売れているのか?なぜ急に?

ちまたでは、各社社会の中、ワーキングプア層を中心に若い世代に読まれているという。
自分たちの境遇と重なるからだそうだ。

もし、今の若者がそれだけの理由でこの重い作品を手に取り、この内容を読めるのなら、モノを売る私たちはモノを売る方法を根底から考えなければならないのかも知れません。

僕にとってはそれだけの衝撃を受けた現象でした。
だって、「書籍の若者離れ~今は読書なんてしないんだよ。みんなケータイさ。」「携帯小説一大勢力に~だから言ってるだろ。今の若者なんて、そのレベルの文学しか読まないんだよ。でも、あれは文学じゃないよ。所詮ケータイさ。」…

最近の書籍業界不振の理由を世間はそう分析していたんじゃなかったっけ?
そして、それが定説になっていなかったっけ?(当然、私を含め)。

で、この現象。
確かに内容は中学生にだって読めます。
でも、この暗い・重い内容の作品が飛ぶように売れている。

マーケティング、マーチャンダイジングの難しさを痛感しました。

蟹工船